過去ログ - 後輩「わたしは、待ってるんですからね」
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VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[saga]
2013/09/23(月) 17:45:16.63 ID:BMk4ZBhio
「だって、おまえはさ、ちょっと嫌なことがあったから夕飯をつくるのが億劫だとか、絶対に言わないだろ」
「そんなことは、ないと思うけど」
「身体がだるいから家事をやりたくないなんて、絶対に言わない」
「本当につらかったら言うよ」
「やれなかったら言う、だろ。そういうのが、心配というか、見てて怖くなるんだ」
「……怖い?」
「自分の気持ちとかを、押し殺してるみたいに見えるんだ」
「そんなこと、ない、よ」
「うん。それならいいんだよ。俺の気のせいなら、べつにさ」
妹は何も言ってこなかった。雨樋から、また、大きな粒が、トン、と落ちる。
ざあざあという雨の音が、家の中を支配していた。窓の外の景色は青っぽく染まっている。
頭の中の鈍い痛みが、時折わずかに強まった。
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