過去ログ - 後輩「わたしは、待ってるんですからね」
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528:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/09/28(土) 14:02:47.28 ID:KVRRLmPoo

「おまえは彼女を傷つけたんだ」と俺は俺に向けて言ってみた。
「そしてもう二度とやり直すことはできない」

 言ってしまうと後は簡単だった。同じ言葉を頭の中で何度も唱えるだけだ。
 
 もう二度とやり直すことはできない。
 終わったことなんだ。過ぎてしまったことは変えられない。諦めて受け入れろ。

 変えられるのは「これから」のことだけだ。「これまで」のことはそのままに置き去りにするしかない。
 いつもならそう思って頭を切り替える。でも今日はなんだか、気力が萎えてしまっていた。

 それでも頭を切り替えないわけにはいかない。どうしようもないことにいつまでも縋りついているわけにはいかない。

「終わったことだ」と、今度はそう口に出してみた。マントラ。

「なにが?」と声が聞こえた。

 答えを口にしかけて、俺は振り向いた。

 枝野が立っていた。




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