過去ログ - 日下部若葉「若葉おねえさんにお任せなの」
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[saga]
2013/08/25(日) 15:14:49.93 ID:HxAfDMMz0
その後、話はすぐに終わった。
私達の訴えは受け入れられ、あの大男の面接官はなんらかの処分を受けることになるようだ。
「さて、改めて正式の抗議文章を送らねばなりませんね。それはともかく、日下部さんに被害がなくてなによりです」
「はい……ありがとうございます……でも……」
私は、休憩用のベンチに座り、顔を俯いたままの彼に目をやる。
大男の面接官に振り回されたからではなく、やはり彼は前から体調が良くなかったようだ。
今も、苦しそうにしている。
「……100点満点中、30点といったところですね」
不意に、社長が彼に言葉をかけた。彼も、顔を上げる。
「日下部さんへの、オーディション準備のサポートはほぼ問題ないでしょう。ですが、情報収集の範囲がまだせまい。彼女の競合する相手の情報をいくつか見落とす失態もありましたね」
「……はい」
……もしかして、桃華ちゃんが参加する、との事だろうか。確かに私は知らなかったけど……。
「加えて、最近の体調管理もなっていなかった。いつもの君なら、あの大男相手でも振り回されることはなかった……いや、それ以前に、もっとスマートな解決方法もとれたでしょう。まあ、オーバーワークだったことは認めます。そこを考慮しても、日下部さんを不用意に一人にしてしまうのは不味い……それなりの対策を持つべきでした」
「ま、待ってください、でも、彼は……!」
「日下部さん。貴方も、ああいう状況なら、構わずすぐに大声を出すようにしてください。でも、本当の所はあんな状況に陥らないように彼が注意を払うべきだった、わかりますね?」
私の反論は、社長の一睨みであっさり引かされてしまった。
同時に、彼が頭を垂れながら、覇気のない声で言葉を発した。
「申し訳……ありませんでした……」
「謝るべきは私ではありません。日下部さんにです。……その様子では、車の運転もままならないでしょう。事故を起こされてはかないません。タクシーを呼びますので、それで帰りなさい」
言うが早いか携帯電話を取り出して、社長は手早くタクシーを手配した。
「私はまだ別件の仕事があります。今日は社に戻りません。今日の報告は、また明日でかまいません。タクシーが到着するまで、20分はかかるそうです。2人で話し合うべきことを、話しあっておきなさい」
そして社長は踵を返し、背中を見せて去っていった。
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