過去ログ - 食蜂「好きって言わせてみせるわぁ」 その3
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125:乾杯 ◆ziwzYr641k[sage]
2013/08/27(火) 22:39:45.10 ID:GvW4ts2L0
「弱りましたね。通路に陣取られては無傷での突破は困難です」

「通風孔を使うってのは? スパイ映画なんかじゃよくあるだろ」

上条が天井を指差しながらそう言うと、神裂は一考にすら値しないとばかりに首を振った。

「侵入していることがバレているのに、ですか? 出口で待ち構えられて蜂の巣にされるのがオチです」

「……そ、そうか。でも、そんなにのんびりしてる暇は、ねえんだよな」

上条が室内をざっと見回し、再びのびている猟犬に視線を戻す。
ふと、腰の横に落ちているものに目が止まり、それを――

「素人が使うのは、おすすめしません」

ぴくり、と上条の指先が躊躇いを見せた。
が、次には思い直したように手を伸ばし、落ちていた拳銃を握り締めた。

「……そんなチャチな武器で自動小銃を持ったプロと渡り合えるとでも?」

「護身用だよ。頼らざるを得ない状況になるかもしれないだろ?」

そう言いながら得物を懐に忍ばせると、今度は気絶させた男の服のボタンを外し始めた。

「ちょ、ちょっと、上条当麻! どういうつもりですか!」

何を勘違いしたのか狼狽えた神裂に構うことなく、上条は上着の感触を何度となく手で握って確かめている。

「こっちのほうが使えそうだ。悪いけど神裂、もう少しの間だけ、外の警戒頼んでいいか」

「……は?」

目を丸くしている神裂を尻目に、上条はどかっと床に座り込み、黙々と作業を開始した。


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