過去ログ - 食蜂「好きって言わせてみせるわぁ」 その3
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216:乾杯 ◆ziwzYr641k[sage saga]
2013/09/04(水) 02:28:47.40 ID:V6cReWvf0
「……まだ、まだだ」

「ったく、しぶてえガキだぁ」

もう決着はついているとばかりに、男がのらりくらりと首を動かした。
飄々とした態度のその裏では、必死に頭を巡らせていた。

腹筋は内臓を守るだけでなく、重い上半身と頭部を支えるためのものでもある。
体を動かす際には当然筋肉に包まれている肋骨にも負荷がかかる
痛めたことが相手に知れたら、その瞬間に勝負は決するだろう。
足を使ったヒットアンドアウェイに持ち込まれれば、今の自分では少年の動きについていけない。

この状況で勝つためには短期決戦に持ち込むしかない。
気づかれる前に仕留めるには、まずは相手の足を止める必要がある。
カウンターなら、何回かは全力で振りきれるだろう。

頭の中で着々と、手持ちの札で勝利に至るための段取りを組み立てていく。
そうした状況に持ち込むにはどうしたらいいのか。

そのための布石は、すぐに思いついた。
何のことはない。


あの少女への執着心を利用すればいいのだ。


「あぁ、そうだぁ」


まるでたった今思い出したかのように――


「第五位について、ひとつ有用な情報を教えてやろうかぁ?」


遠ざかりかけた勝利を手繰り寄せるべく――


「情報って、なんの……」




「今の第五位はな――――無能力者だぁ」


男が上条に、刃物のような一言を放った。


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