過去ログ - ザンネンな一夏「俺は織斑一夏。趣味は――――――」
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104: ◆vc6TpLHdOs[saga]
2013/08/29(木) 19:44:08.09 ID:65oCGTgt0

セシリア「あ、一夏さん…………」

一夏「セシリア、料理の経験は数えるぐらいなのか……!?」

セシリア「は、はい」

一夏「ISのショートブレードなんて持ち出すんじゃない」

一夏「(くそ、甘く見ていた!)」

一夏「(ピーナッツバター&ジュリーサンドなんて塗るだけなのに…………!)」

一夏「(それすら、こなすことができないだなんて……)」

一夏「(いっその事、止めさせようなかな…………)」

一夏「(ここまで家事スキルというか家事知識がないなら、野菜や果物を切ることや、クリームを立てることなんてできないだろう)」

一夏「(こういうのはすぐに実践できるものじゃない)」

一夏「(俺がそうだったんだから、お嬢様にすぐ伝授させられるわけがない!)」

一夏「(――――――嫁は熱いうちに打て、だな)」ハア

一夏「あの、セシリアさん……?」

セシリア「は、はい!」ナミダメ

一夏「チェルシーさん……だったかな?」

一夏「――――――お雇いの方に全て任せたらどうですか?」ハア

セシリア「も、申し訳ありませんわ……」ポロポロ

一夏「……セシリアはどうして知識もないのに手料理なんか?」

一夏「そのためのお雇いなんて居るんでしょ?」ナデナデ

一夏「(まあ、好きな人に何かしてあげたいからそうしたいってとこなんだろうけど……安直というかチョロいというか……)」

セシリア「だって私、一夏さんが箒さんの唐揚げをお食べになった時の笑顔を自分の手で見たくて…………」グスン

一夏「…………え(……違ってた? 違いを感じ取っていたのか?)」

セシリア「そ、それに私、生まれてくる子におふくろの味というものを味わせてあげたいと思ったから…………」グスン

一夏「…………おふくろの味?(俺とは無縁のものだったけど、そういうものもあるのか)」

一夏「(――――――聞けば、セシリアの両親はすでになく、セシリアはこの歳で両親の遺産を守りぬくために、熾烈な相続争いに身を投じ、その血が滲むような努力の成果が代表候補生なのだろう)」

一夏「(俺には物心ついた時にはもう居なかったけど、やっぱり親っていうのは大事なんだろうな…………)」

一夏「(――――――似ているな)」

一夏「(俺も親代わりだった千冬姉のために己の知を鍛えてあげてきた)」

一夏「(磨いてきた知恵と知識は誰かのために使いたいと思って求めてきたものだ)」

一夏「(なら、セシリアのささやかな夢のために協力することだってできるはずだ)」



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