過去ログ - ザンネンな一夏「俺は織斑一夏。趣味は――――――」
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112: ◆vc6TpLHdOs[saga]
2013/08/30(金) 22:18:19.19 ID:Jzqxghg40

一夏「ふう、検証のために先に水筒に混ぜておいてよかった……」

一夏「使わずにはいられなかったからな……」

一夏「それにしても、」

一夏「結構出るんだな、あれ…………」

一夏「スポーツドリンクに希釈してアレなんだから、原液のままだったら凄いことに…………」


朝陽を待ち侘びる夜明け前のアリーナは、日中 学年別個人トーナメントに向けて数多くの少女たちの汗と熱意が注がれていたのが嘘のように空虚でひんやりとしていた。

着替えた一夏はその中で『白式』を起動させようとする。

一夏「来い、『白式』!」

一夏「………………」シーン

だが、反応はない。その原因は冷静に自分で分析できていた。


――――――もう自分の意思ではどうすることもできないことも。


しかし、それでも唯一の肉親の前だけなら使えるので、

落ち着いてここで起きた数々の戦闘での体験を思い出す。

そして、感覚を忘れないように1つ1つの鮮烈な体験の軌跡を静まり返った空間に再現していく。

その果てに、ラウラに砲撃されたことや、シャルルとの模擬戦よりも、もっと強烈な出来事を思い起こす。

そう――――――、

千冬『――――――織斑一夏!』キッ

一夏「はあああああああ!」

姉弟で実演した、生身でのIS用ブレードによる居合斬りの場面を!

一夏「で、できた――――――来い、『白式』!」

一夏「やった!」

一夏「よし、もう一度!」

千冬『――――――織斑一夏!』キッ

一夏「はあああああああ!」

一夏「って、今度は不発か。――――――来い、『白式』! って無理か」

一夏「もう一度だ!」

千冬『――――――織斑一夏!』キッ

一夏「はあああああああ!」


――――――これが織斑一夏が考えたPTSDの克服法。

“織斑千冬が目の前で見ている”と思い込み、勢いのまま『白式』を展開することであった。

幸いにも、一夏がこの方法を思いついたのは、

知ってか知らずか他でもない千冬が斬りかかったからであり、

一夏にとって、あの一瞬は大きな助けとなった。




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