過去ログ - ザンネンな一夏「俺は織斑一夏。趣味は――――――」
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82: ◆vc6TpLHdOs[saga]
2013/08/27(火) 23:28:41.19 ID:0eU5QE7W0

――――――ある日の放課後、技師の研究室にて


技師「私も聞いたぞ。シャルル・デュノアについて」

技師「気をつけたまえ。産業スパイの可能性が高い。ハニートラップに引っかからないようにな」

一夏「…………やっぱりおかしいですよね」ハア

一夏「あまりにも女性的な体格だったから、インターセックスじゃないかって思ってましたけど」

技師「…………インターセックス。きみがISを扱えるのはその可能性もあるな」

一夏「そうであればどれだけ気が楽だったか…………」

技師「今更嘆いてもしかたあるまい。きみはすでに“ブリュンヒルデの弟”でもあったのだから」

一夏「そうでしたね。――――――あの日」ハア

一夏「しかし、『白式』の拡張領域が何で剣1つで埋まっているんでしょうね」

一夏「これじゃ、俺だけ戦法を変えられなくて理不尽だ……」

技師「考えられるのは、この機体が『暮桜』の戦法を再現しようとしているからではないか?」

一夏「でも、『暮桜』のコアは今も千冬姉が持っているって聞いているし…………」

技師「私も正直わからない。外観や武器なんていうものは自由にデザインできるからな」

技師「だが、元々この機体は欠陥機として放置されていたものだった」

技師「解体する前に改めて検査したところ、何者かによって手を加えられて大幅に能力が向上しており、気味悪がられて引き取り手を探していたところ、――――――きみというイレギュラーが見つかった」

一夏「だから、こんな機体の専属パイロットにさせられたんですか」

技師「だが、よく馴染むだろう?」

一夏「そうですね。一撃必殺を主眼としたわかりやすい性能で、本当に使いやすいです」

一夏「――――――身体が保ちませんが」

技師「こうやって解析を進めてはいるが、手を加えた何者かの手によって放置以前の詳しいデータが抹消されていてな。元々拡張領域を全て雪片弐型に使っていたのが仕様だったのかがわからん」

技師「しかし、それが事実だったとしても、今度は雪片弐型というオーパーツの謎が残る」

技師「『零落白夜』――――人類最初の第1世代型IS『暮桜』と同じ単一仕様能力を再現しようとした代償なのか」

技師「はたまた、シールドエネルギーを互いに無効にするという規格外の能力故の必然なのか」

技師「ともかくだ。発想の転換が必要かもしれん」

一夏「――――――発想の転換」

技師「そうだ。設計者の設計思想を推測し、適切な仮定を立てることで真実に辿り着く手間を抑えるのだ」

技師「拡張領域を全て使うほどの理由があったから、後付装備ができないのか」

技師「それとも、『暮桜』のリファインを目指したからこうなったのか」

技師「…………ダメだな。もっと根本的な何かを見落としているのかもしれん」ウーム

一夏「なら、拡張領域と全く同じ容量の後付装備と考えるならどうだ――――――あ」ゴン

技師「何か閃いたのかね!」

一夏「すみません。テーブルのカードが散らばって――――――あ、これだ!」


解析が終わるまで技師と軽くポーカーで競った時のハンドがテーブルから何枚か落ちて、

それを拾って次いでに片付けようとカードを重ねた時だった。





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