過去ログ - 勇者「よう」魔王「またお前か」
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41: ◆NikGLKvdxM[saga]
2013/08/28(水) 23:52:52.39 ID:sGxN2E0V0
●●●「…………」

剣を振り下ろした。多少の嗜虐心があったのだろう、頭ではなく少しバカラ横にずれ、右腕を切り落としたはずだった。


それなのに、何故。

なぜ自分の右腕があんなところにある―――!?

自分の敵は目の前にいるのに。もし何かの『バグ』で『偶然』敵の攻撃が当たっとして、それなら後方に腕が飛ぶはずだ。
それなのに、どうして目の前に吹き飛んでいる……?

魔王「だから言ったろうよ……慢心すんなよって」

●●●「……(敵は目の前。しかし声は後方から聞こえてくる。なんだこれは。なんだこれは。なんだこれは━━━!?)」

答えは思考が巡りきらない内に現れた。

魔王「残像すら見抜けないとはな……。少しでもお前が強いかもと思ったのが恥ずかしいぜ」

魔王「さて……ねーちゃん」

●●●「……あ、あ…………!!」

魔王「言ったよな。決着だって」

魔王「じゃあな、ねーちゃん」

●●●「いあ…………」

魔王の右腕が頭を握りつぶす。ボトリと体だったものから肉片になりさがったそれは、崩れ落ちた。

魔王「さて、勇者の様子でも見に行こうかね」




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