過去ログ - ペトラ 「父さん、私、調査兵団に入る!」
↓
1-
覧
板
20
30
:
以下、新鯖からお送りいたします
[sage]
2013/09/06(金) 21:02:59.24 ID:oscLW8Kc0
白く光る月が上り、私がやっと泣き止んで、脱力し座り込むまで、
リヴァイ兵長は黙って待っていてくれた。
気が付くと私は馬の背に乗り、ゆっくりした速度で揺られていた。
「気分はどうだ?」
前を向いたまま、我に返った気配に気づいたらしい兵長が問うてくる。
月明かりに照らされた夜の道に、低く穏やかに響く声がとても心地よかった。
「・・・はい、もう大丈夫です。・・・あの、ありがとうございました 」
「お前が怖いものは何だ? 」
唐突に尋ねられる。
私が怖いもの。 それは人間が食べられるという、その事実そのものだ。
相手の苦しみや痛みにかまうことなく、ただがむしゃらに人間をかみ砕く、
その行為がとても恐ろしいのだ。
うまく言えない思いを伝えようと、一生懸命説明する。
「父さんは武器職人で、いろいろな本を読んでいて、きかせてくれました。
昔は人間同士で戦い、残酷に殺しあっていたと。 それは広い土地や、
食べ物やなんかを、より多く手に入れるためのものだったと。
人がむごたらしく死ぬのは同じなんですけど、何というか、違うんです。
これなら、”わかる”んです・・・。 でも、巨人が人間を食べるのは、
何というか、違う、と思うんです・・・ 」
「・・・そうだな。 やつらには目的や理由が無い。 腹が減っているわけでもなく、
俺たちを憎んでいるわけでもなく、殺しを楽しんでいるわけでもない。
ただ相手の苦しみなんざおかまいなしに食うだけだ。
要するに・・・奴等には”心”がねえんだ。 」
そうだ。 巨人たちの行動を、私たちは全く理解できないのだ。
だから、怖い。
<<前のレス[*]
|
次のレス[#]>>
67Res/57.34 KB
↑[8]
前[4]
次[6]
板[3]
1-[1]
l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。
過去ログ - ペトラ 「父さん、私、調査兵団に入る!」 -SS速報VIP http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/kako/1377524055/
VIPサービス増築中!
携帯うpろだ
|
隙間うpろだ
Powered By
VIPservice