過去ログ - エレン(29)「結婚したい……」
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1:1[saga]
2013/08/27(火) 20:10:39.23 ID:f6VjXNeT0
「晩飯つくりまーす」
調査兵団本部、食堂奥の厨房。
調理人たちも出払っている昼過ぎの時間帯、花柄のエプロンを着てノリノリでステップを刻む男の姿があった。
名はエレン・イェーガー。仮にも調査兵団のナンバー2、兵士長の座に就く男である。
「焼いたパンの上に〜〜半熟の卵をハイドーーーーーーーーン!!!」
テンション高く振り上げたフラインパンから目玉焼きが躍り出る。
絶妙なタイミングで差し出したパンの上にそれが着地するのを見て、エレンは満足そうに頷いた。
ちなみにこの卵、兵舎裏でエレンが飼育を始めた鶏(ミカサ・♀)が産んだ卵である。6個銅貨3枚で売られているのは調査兵団内の秘密。
「ん〜うま〜い」
ご満悦の様子でパンにかぶりつくエレン。パン一枚を胃に収めての一言。
「一人で何してんだ俺」
皆さん訓練中である。エレンが出なくて良いのは、ある事情があるからなのだが。
「はあ……料理とか簡単なのしかできねえよ。引退した後どうすんだ俺」
気が重くなる発言ばかりだ。それもそのはずというか、エレンは今年で齢にして29。
アラサーである。
独身である。
彼女? んなもんいない。
「結婚したい……」
割と切実な願望が、がらんどうとした食堂の空気に溶けていった。
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