33: ◆bsVOk5U9Es[saga]
2013/08/31(土) 21:12:46.58 ID:5XV/thQ7o
エレベーターを三階で降り、私は岡山での宿となる306号室を探します。細い通路の両側には、重厚感のある深い色合いの木製扉が並んでいました。
その造りがやっぱりお高そうなので「ビジネスホテルとは何ぞや」といった疑問を抱かずにはおれません。私はどうにもそういった偏見を拭い去ることはできなかったようです。
壁にはプレートが拵えられて行く先々を示します。私はそれを頼りに306号室へと辿り着きました。
カードキーを差し込み扉を抜けたワンルームの部屋にはベッドやテレビ、小洒落た観葉植物などが収められておりました。
取りあえずとカーテンを開ければ眼下に岡山の町並みが広がります。高く澄んだ青い空には赤い風船が一つ。ゆるゆると吸い込まれてゆきました。
143Res/91.56 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。