過去ログ - 削板「一緒に暮らさないか、百合子。」
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245:ゆりこと! ◆owZqfINQN1ia[sage saga]
2013/11/04(月) 17:58:43.22 ID:QFlDL5APo

「っていうのは冗談で、その子は何者じゃん?まさか一方通行だとか言わないじゃんね?」

「そのまさかなんだけど…」

ひと通り騒ぎ立てて満足したらしい、黄泉川愛穂は表情を真面目なものにころっと替えてから訊ねた。打ち止めも芳川桔梗も落ち着いた表情に変わっていたが、ただ一人頭がパンクした番外個体だけソファで寝込んでいる。彼女がどういった体質であるかは以前聞いたことがあるけれど、こうやって目の当たりにしてみると難儀なものだなと思う。

「能力者の仕業かしら?削板くん、この子がこうなるときにおかしなところとかなかった?」

「おかしなところも何も…起きたときにはこうなってたから。」

「でも物音だとか、人が近付く気配があったなら絶対俺は起きる。」

「近付かないでも有効?それとも時間差で発動するタイプかしら。そもそもこんな能力、研究者の間でも聞いたことがないしね。」

芳川桔梗は腑に落ちない様子である。こんな特殊な能力の持ち主がいたら、世間一般には表沙汰にならなくても研究者界隈では話題になるものなのだろう。人を若返らせる能力など、それこそ医学や美容の分野に引っ張りだこになるだろうし。

「私もないじゃん。警備員の情報網にないってことは、この街で過去に似たようなトラブルが起きていないってことじゃんね。」

勿論、警備員の目の届かないトラブルもこの街には山ほどあるのだけれど、と彼女は小さく付け足した。



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