過去ログ - 削板「一緒に暮らさないか、百合子。」
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◆owZqfINQN1ia
[sage saga]
2014/01/11(土) 17:01:07.58 ID:hPqAd4BYo
「って言うか、よくこの部屋が分かったな。」
皮肉っぽく歪めた唇をふと緩めて、サングラスの男は何の感情も篭っていないような表情を見せた。部屋の明かりは点いておらず、窓から入り込む街頭の明かりがぼんやりと2人の形を浮かび上がらせているだけだから、黒い色硝子の向こうは窺えない。口調は普段のふざけたものではなく、仕事用のそれだ。
この部屋は彼らが暗部として活動していたときの隠れ家の一つである。当時こういった部屋は複数用意されていて、殆どが学園都市側から提供されたものであったが、ここは男が自ら調達したものであった。だから暗部などという組織がなくなった現在でも使えるかもしれないと彼女は考えたし、現実にそうであった。
「入り口、隠しておいたつもりなんだが。」
「ああ、アレか。山勘だったンだが、何とかなった。」
本来4LDKの部屋であった。だけれど彼女はこの部屋を使っていた当時、つまり去年の秋頃には全く同じ間取りの部屋を3LDKだと認識していた―正しくは、「させられていた」。
2人が今現在会話をしているこの一部屋だけ、人払いの術式が施されていたのだ。
「山勘で破られたなんて聞いたら、海原泣いちゃうな。」
「さして手の込ンだもンでもなかったろ。」
彼女は手にした本から目を逸らさずに、つまらなそうに言った。
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