過去ログ - 削板「一緒に暮らさないか、百合子。」
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364: ◆owZqfINQN1ia[sage saga]
2014/01/18(土) 18:00:50.32 ID:h5aKtyLbo

「大丈夫だよ、そんな顔しないで。」

打ち止めは彼を元気づけるように、その大きな手を小さな両手でぎゅっと握った。
こんな幼い子供に慰められるだなんて、情けないとは思うのだけれど。だけれど少女がいないというだけで、不安で仕方がない。
だって仕様がないのだ、自分には彼女しかいない。出会ったその日から、今までずっと。ただずっと隣にいて欲しいと思った人物が、そこにいないことをまじまじと認識すると、彼にはただ息をすることすら困難に感じられた。

「少しだけ心当たりがあるの、ってミサカはミサカは秘密を打ち明けてみる。」

だけれど、彼女はその「心当たり」の正体を少年には教えてくれなかった。

「きっとあの人は、ソギイタに知られたくない筈だから。」

「ごめんね、でも少し待っていて欲しい、ってミサカはミサカはお願いしてみる。」

打ち止めは穏やかな表情で、立っていることすら難しいような様子で呆然としている少年を励ますように言った。



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