過去ログ - 削板「一緒に暮らさないか、百合子。」
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453: ◆owZqfINQN1ia[sage saga]
2014/02/15(土) 13:14:48.73 ID:j0OVYBbqo

インデックスが慌てて部屋を飛び出してマンションのエントランスを抜けたところで、近くで魔術が使われる気配がした。彼女は立ち止まって振り返った。

(まさか、)

そんなことある筈がない―そう願いたいところではあるが、それは確かに彼女が先ほどまでいた部屋の方から感じられた。慌てて部屋に取って返そうとしたが、既にマンションのエントランスを抜けてしまっていた彼女は、オートロックの自動ドアに阻まれた。

(あくせられーた、)

(ううん、もしかしてぐんは…?)

世の中には触れただけでその人物に魔術を使わせるような機能を持つ霊装などもある。少年に魔術の知識がないからといって彼が魔術を使用したわけではない、と判断することはできなかった。むしろ、酷く弱って十分な生命力を供給できない状況にあるだろう一方通行よりも、彼の方がよほど術者としての資格はある。

(どうしたら、中に、)

このマンションは空き部屋が多い。その上、今は平日の昼間である。学園都市の人間は大概が学校の授業に出ている時間だから、当然人の出入りは更に少ない。それでもインデックスがインターホンの使い方を知っていれば状況は違っただろうが、現実にはこの自動ドアの仕組みを知る人間が通りかからない限りは彼女が部屋に戻ることは難しかった。
慌てて上条の部屋から飛び出してきたものだから携帯も持っていない。事情を知っている土御門や、事情を知らなくても力になってくれるだろう上条に助けを求めることもできず、インデックスは途方に暮れた。



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