過去ログ - 削板「一緒に暮らさないか、百合子。」
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508: ◆owZqfINQN1ia[sage saga]
2014/03/08(土) 17:04:12.58 ID:ZxRmH7joo

「あの日だってそうでした。ミサカたちは、ミサカたちが生きたいと願っていることにすら気付いていなかった。」

「そういった無自覚が、末っ子を苦しませているのも分かっています。あの子はミサカたちが気付かない、ミサカたちの感情そのものです。あんな極端な行動を取るのも、第一位に気付いてほしいという以上に、ミサカたちに気付いてほしいと願っているが故でしょう。」

以下略



509: ◆owZqfINQN1ia[sage saga]
2014/03/08(土) 17:06:01.63 ID:ZxRmH7joo



「え、一方通行は見付かったじゃん?」

以下略



510: ◆owZqfINQN1ia[sage saga]
2014/03/08(土) 17:07:22.86 ID:ZxRmH7joo

「どうせミサカは子供ですよー。でもさ、ミサカたちだってヨシカワだってヨミカワだって、第一位のこと心配してたんだよ。そりゃ第七位が気になるのも分かるけどさ、放ったらかしは気に喰わないよ。」

確かに無事に帰って来たのであれば、病院で少年に付き添っていたい気持ちがあっても家族の誰かしらに連絡を入れるべきであろう。聞くところによると、無事の報せは彼女らの姉である10032号と呼ばれる少女から齎されたものであるらしく、打ち止めですら直接彼女と言葉を交わしたわけではないらしい。
「ミサカ」が心配していたのではなく、「ミサカたちもヨシカワもヨミカワも」心配していたと言った番外個体は、一方通行の無事の報せを受け取りながら何となくすっきりしない面持ちの彼女ら全員の感情を代弁していた。
以下略



511: ◆owZqfINQN1ia[sage saga]
2014/03/08(土) 17:08:33.93 ID:ZxRmH7joo

以前は1人で何やら危なっかしいことに首を突っ込むことが多かったが、最近では同じように危険なことに関わっていても信頼できる友人たちと助け合っているのだろうと想像できる。
大人に愛され守られるという経験を経た彼女が次に必要としたことは、同年代の子供達に認められることだったろうから、考えようによっては最近の家に居付かない様子は極々当たり前の更生段階を経ているとも言える。様々な子供の成長過程を見てきた女教師にしてみれば、大騒ぎするようなことではないのかもしれない。

「大人たちは何か納得してるけど、ミサカは全然すっきりしない。」
以下略



512: ◆owZqfINQN1ia[sage saga]
2014/03/08(土) 17:09:38.74 ID:ZxRmH7joo



少年は夢を見た。
その夢の中では自分は幼い子供の頃に戻っていて、何故か殺風景な病室で包帯やらギブスやらを巻かれていた。
以下略



513: ◆owZqfINQN1ia[sage saga]
2014/03/08(土) 17:10:08.55 ID:ZxRmH7joo



おねがい、いかないで。
おれ、
以下略



514: ◆owZqfINQN1ia[sage saga]
2014/03/08(土) 17:11:32.25 ID:ZxRmH7joo

は、

と酷く浅い息をして少年は目を覚ました。目を開けたところで視界は暗く―とは言っても彼の視力は優れていて、一般的な人間には真っ暗闇に見えるような状況でもかなり見通しがいいのだが―夢の中とよく似た病室にいることだけが分かった。
夢の中の風景は曇りの日の昼間だったような気がするが、目覚めてみるとすっかり日も昏れた夜であった。建物の外からの物音も殆ど聞こえないのだから、そうとう遅い時間に違いない。
以下略



515: ◆owZqfINQN1ia[sage saga]
2014/03/08(土) 17:12:49.33 ID:ZxRmH7joo

「、!」

自分の隣でくうくうと穏やかな寝息を立てている少女に気付いた少年は、驚きのあまり大声を出しそうになったが、それ以上に自分の驚きがまるで声にならなかったことに驚いた。
咄嗟に、あ、あー、と風邪で喉を傷めた人間のように発声練習を試みるが、まるで音らしいものは出てこない。体が動かないことよりも、声すら出せないほどに弱り切っている自分にいっそ新鮮にすら思える衝撃を受けた。
以下略



516: ◆owZqfINQN1ia[sage saga]
2014/03/08(土) 17:28:13.97 ID:ZxRmH7joo
百合にゃんがソギーを傷つけてしまったことをトラウマに思っているように、ソギーにとっても自分の怪我が切っ掛けで百合にゃんがどこかに行ってしまったことがトラウマで。その2つのトラウマを垣根で一回抉って、百合にゃんの行方不明で再現して、最終的に払拭して、という流れが書きたかった。

あと、気が付くと妹達絡めてシリアス展開混ぜ込みたくなる病気がイマイチ治らない。>>508辺りが顕著ですが、時折妹達の「〜とミサカは云々」口調を意識して取っ払っています。単に書くのがしんどいというのもあるのですがw普通の人間らしい感情に目覚めつつある感じを表現したい。あと19090号たんぺろぺろしたい。


以下略



517:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[sage]
2014/03/08(土) 20:08:32.10 ID:o4JDYq3Ro
乙です


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