過去ログ - 削板「一緒に暮らさないか、百合子。」
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95: ◆owZqfINQN1ia[sage saga]
2013/09/15(日) 13:15:46.64 ID:7mwLv1hHo

「で、匿えっつーのは何のことかにゃー?お兄さん面倒事は嫌いですたい。」

「あの人と鬼ごっこ中なの!ってミサカはミサカは秘密を打ち明けてみたり。」

一方通行がそのような子どもの遊びに付き合うとも思えない。大方、過保護な一方通行が鬱陶しくなって、勝手に逃げ出してきたのを「鬼ごっこ」などという遊びにすり替えているだけなのだろう。実年齢は0歳だけあって気分次第で大好きな第一位のことも単なる口煩い保護者にしか思えなくなる瞬間があるらしいというのは、上条辺りから聞かされていた。
ふと、土御門の視界の一番下の方で、明るい茶色の髪がぴこぴこと元気よく跳ねた。

「ミサカたちの情報網によるとお兄さんロリコンさんだからミサカは近付くなって、ミサカはミサカは9千人のミサカたちからの指示を伝えてみたり。」

「ミサカばっかりで何言ってるんだか分からんにゃー。そして俺はロリコンじゃなくシスコンですたい。」

「年下の女の子に欲情する変態さんってことには変わりないかも、ってミサカはミサカはずばりと言ってみたり。」

「「欲情」なんて単語知ってる幼女には興味ないですにゃー。」

第一位と生活を共にしているだけあって歯に衣着せぬというか、身も蓋もないというか、ともかく子供が口にしてはならぬようなことをさらりと吐く子供である。そんなことを言っている割にはこちらを怖がる素振りも、気持ち悪く思っているような様子もなく、無邪気に纏わり付いているのだから肝が据わっているというか、危機感が薄いというか。

「うむ!あの人が近付いて来る気配!ってミサカはミサカは電波受信!!」

なるほど、鬼ごっこの鬼がこちらへやってくるらしい。彼は耳を澄ませたが、さすがに学園都市の雑踏、あの独特な杖の金属音は聞こえない。

「じゃあお兄さんまたねー、ってミサカはミサカは脱兎のごとくこの場を逃げ出してみたり!!」

そう言うが早いか、少女は人混みに消えていった。



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