過去ログ - 栗原ネネ「ブレイブルー」
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18: ◆delkBMjP.Ce4[saga sage]
2013/08/31(土) 23:49:42.43 ID:xp1O2wjRo

「そんな風に言っちゃったんですか!?」

「あぁ、そうだけど」

自動販売機からコトリと落ちてきたカップにアイスコーヒーが注がれるのを眺める
後ろでは先に出ていったあいつが、素っ頓狂な声を上げてオレの行動に対して抗議している

「でも、連絡っていつするつもりなんですか……?」

「明日とかかな」

「はぁ、そんなスカウトの仕方で本当にその子はアイドルになりたがるんですかね……」

「それも明日にケリをつけるよ」

今回で担当アイドルが決まらなければ、街角スカウトに走り回らないといけない
プロデュースしていないプロデューサーなど穀潰しでしかないので、当然立場は悪くなる
こいつはこいつなりにオレの事を心配してくれているんだろうけど
誰に説明したところでこの気持ちは理解してもらえないと思っていたので適当に流していた

「それよりさ、お前の方は大丈夫だったのか?」

「えぇ、アイドルになってくれるって言ってくれました」

「へぇー……名前、何て言ったっけ?」

「兵藤レナさんです。僕はこれから彼女と頑張っていく事になります」

「そっか、こっからが本番だろうからな、お互い頑張ろうぜ」

「えぇ、Pさんも頑張って下さいね。二人で一緒にトップになりましょう!」

「その言葉はお前んとこのレナさんに言ってやれよ……」

オレより年上な癖に気の抜けたやつだ、こういう頼りなさも必要なんだろうけど
こいつはやる気になっているみたいだがオレはどうなんだろうか……
言われるままにここまで来てしまったが、あの栗原という子の望みを叶えてやれるのか……

(頑張ってどうにかなりゃ良いんだけどな……)

スタートラインにはいるものの、まだ踏み出せていない一歩に不安を覚える
いつの間にか注ぎ終わっていたアイスコーヒーを少し飲み
オレはあの時に栗原ネネに感じた不思議な感覚を思い返していた



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