10:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/09/01(日) 07:49:40.81 ID:InD/KiKc0
「次は……これね」
私は大きなジャガイモを食べる前に、まずスプーンで小さくした。
ジャガイモも柔らかい。スプーンは抵抗なくジャガイモを割っていく。
私は小さくなったジャガイモを掬い、口の中に運んだ。
歯で噛むとスープの芳醇な匂いと、ジャガイモの豊穣の匂いが私の鼻を抜けていった。。
土というか、そういう物を含んだ暖かい匂いがした。本当に土がついているわけではないけれど。
でもなんというか、温まる味わいがあった。
次はニンジン。
こちらも柔らかく抵抗無く崩れる。そして甘い。
ニンジン独特の、鼻に訴えかけてくるような甘みが広がっていくようだ。
玉ねぎも食べてみる。やはり甘みを感じる。ちょっとだけ、スープの旨みに似たような味だ。
しっかりと、自分もこのシチューのおいしさを担っている一員なのだと主張しているようだった。
野菜、というのは苦いだとかいうイメージを感じてしまうけれど、このシチューに入った野菜は甘さが前面に出ている。
不思議だ、と感心しながら、私はバゲットに手をつけた。
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