過去ログ - バードウェイ「ようこそ、『明け色の陽射し』へ」 〜断章のアルカナ〜
1- 20
507:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga]
2013/10/30(水) 13:19:29.83 ID:ZbrusG1n0
 けれど、精一杯の願いは神にすら届かない。
 彼らもう、大分前に祈りを捨ててしまっていたのだから。

バードウェイ「……そうか、やはりお前達はそれを選んでしまったのだな」

 グシャ。

 『天使の力』から具現化した腕が、鈎爪を持つ禍々しい巨大な腕が、笛吹男を握り潰す。

笛吹男「……な!あ、が」

バードウェイ「クロムウェル。スフォルツァ版タロットに語られた噂があったよな?」

シェリー「『タロットで“塔”を引いてしまうと、悪魔が現れて持ち主を連れ去ってしまう』――か?」

笛吹男「それは――あくまでも噂でっ!?」

バードウェイ「間抜けは貴様らだよ、笛吹男」

バードウェイ「私達が貴様らのような人間達を信用すると、本気で思っていたのか?」

笛吹男「それじゃ――最初からっ!?」

バードウェイ「あぁ『明け色の陽射し』は、貴様らが必ず『死者の書』を復活させると踏んでいたのだよ」

バードウェイ「『プリマ・タロッコ』を核にして、『断章のアルカナ』を完成させる馬鹿が出ると予測していた。それも数百年以上前からだ」

バードウェイ「悪用されるのを恐れた私達は、わざとタロットの一部を失伝させた。警告の意味も兼ねて『塔』と『悪魔』のカードを」

バードウェイ「……まぁ、アレだな。貴様が盗んだアルカナにはある呪いがかかってる」

バードウェイ「特定の条件下でアルカナを使った場合、術者本人へと攻撃が下されるように」

笛吹男「ぐぅっ!?」

 『天使の力』で出来た悪魔の腕は締め上げる力をより一層強める。
 元より致命傷に近い傷を負っていたのだから、とても耐えられる筈が無い。

上条「――っ!」

バードウェイ「行くなっ上条当麻!」

 駆け出そうとする上条を制止する。幾ら『右手』があった所で、桁違いの量の『天使の力』を打ち消せなどはしないのだろうが。
 振り返った先で彼が見たボスの顔は、表情は。


<<前のレス[*]次のレス[#]>>
862Res/956.29 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice