過去ログ - 【とあるSS】壊れた窒素と、打ち砕く幻想
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23:K[saga]
2013/09/05(木) 03:17:06.17 ID:wO8fvpoyo

フレンダ「絹旗、ツァーリ・ボンバって知ってる?」

絹旗「フレンダのような爆弾オタクではないので超知りません」

フレンダ「結局、私には褒め言葉って訳よ」

 フレンダは無い胸を張り、どこから取り出したのか、手の平サイズの瓶を取り出した。
 瓶はコルクで蓋をされ、更にその上から針金が二重、三重と巻かれている。
 その中には透明な液体が瓶の半分を満たしていた。

フレンダ「ツァーリ・ボンバ――通称『爆弾の皇帝』。ソビエト連邦が開発した人類最大の水素爆弾って訳よ」

絹旗「水素爆弾……それって核爆弾ですよね? こんなところで使用して、超大丈夫なんですか?」

フレンダ「勿論、私が持ってるこれはツァーリ・ボンバを小さくしたもの。本物なんて使ったら、学園都市が吹っ飛ぶって訳よ」

 まるで新しい香水を手に入れたかのように、フレンダは小瓶を手の中で弄ぶ。

フレンダ「けど、これは本家のような水素爆弾じゃない。液体爆弾と燃料気化爆弾を混合したもの」

絹旗「燃料気化爆弾ですか?」

フレンダ「そ。学園都市で開発された気体爆弾イグニス。試作段階だけれど、その威力は充分過ぎるって訳よ」

絹旗「そうですか……では、その威力を超早く見せてください」

 いつ終わるか分からない爆弾講座に絹旗は苛立ってきた。
 フレンダも絹旗の苛立ちを肌で感じたのか、慌てて固く閉ざされた扉の前にしゃがむ。

フレンダ「そ、それじゃあ、ちょっと準備するから、絹旗は少し離れた場所で待ってて欲しいって訳よ」

 フレンダの額に冷や汗が浮かんだ。
 絹旗はそんなフレンダを見下ろしながら、

絹旗「ええ、なるべく早く頼みます」

 と、右手の指の関節を鳴らした。
 それから数分後、鼓膜を破く程の轟音が施設を揺らした。




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