過去ログ - 【とあるSS】壊れた窒素と、打ち砕く幻想
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22:K[saga]
2013/09/05(木) 03:16:25.44 ID:wO8fvpoyo

絹旗「……ちっ」

 絹旗が小さく舌打ちをした。
 その原因は絹旗の目の前にあった。
 強行突破を試みようと、絹旗が能力を用いて扉を破壊しようとしたのだ。
 が、扉は絹旗の能力を用いても破壊されず、僅かなへこみが出来た程度。

フレンダ「ちょ、絹旗!?」

 流石のフレンダも声を上げずにはいられなかった。
 それは、普段の絹旗からすれば考えられないような行動だからだ。
 フレンダから見た絹旗は、もっと冷静に物事を分析し、その行動がどのような影響を与えるかを予測する。
 アイテムのメンバーで言えば、麦野に近いタイプである。
 そうフレンダは思っていた。
 しかし、今の絹旗の行動は全くの無意味。
 何も考えていないという、ただの馬鹿がやる行動だった。

フレンダ「(……やっぱり、ここ最近はおかしいって訳よ)」

 ここ最近、絹旗の行動に不可解な点が多く見られた。
 それに気付いたのは、フレンダだけではない。
 今はこの場にいない、麦野と滝壺の二人も気付いている。
 が、どうやら麦野と滝壺は、絹旗がどういう状況にあるのかを知っているような態度ではあった。

フレンダ「(結局、私も二人に相談しておくべきだったって訳よ……)」

 フレンダは溜め息を吐きながら、再度扉を殴りつけようとする絹旗に静止の声をかける。

フレンダ「結局、ここは私の出番って訳よ」

絹旗「……能力が超ないくせに、どう開けるつもりですか?」

 遠慮のない言葉が、フレンダの癪に障る。
 が、ここで喧嘩に発展させる程、フレンダは無能ではない。
 絹旗の様子がおかしいのは確か。
 フレンダはそれらを考慮し、滲み出そうな感情をぐっと堪える。



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