29:以下、新鯖からお送りいたします[sage]
2013/09/04(水) 19:19:19.67 ID:bKqi92pu0
……
「……」
……
「……」
……
「……」
……声が、聞こえる。
「……な……さま……」
……声が、聞こえる。
「……あな……ま……」
……声が、聞こえる。
「……あなたさま……」
「……たか……ね……」
「あなた様、あなた様」
「貴音……」
「あなた様……」
貴音。
俺の愛しい人。
一瞬でも近くにいないと不安になる。
もっと近寄りたい、もっと近寄ってほしい。
思考の歯車が少しずつ噛み合ってゆく。
貴音の顔、貴音の吐息、貴音の香り、貴音の体温、貴音の柔らかさ。
目がさめてすぐ全身に愛しい人を感じる以上に幸せな瞬間は他にあるだろうか。
「出会ったんだな……あの時……」
「はい」
知ったのではない、分かったのではない、気付いたのではない、思い出したのではない。
ただ、そうであるというだけだ。
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