過去ログ - まどか「もう大丈夫だよっ」まどか「あなたは……!」
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◆D4iYS1MqzQ
[sagesaga]
2014/11/09(日) 23:40:04.62 ID:rEGEV1Wgo
*
〜まどか視点〜
マミさんの傘はとても傷んでいた。骨の部分がさびて、軸もぶれている。
両手を添えてその傘を持ち、歩いていた。雨脚の強まる中、わたしはその背中を見て歩く。
前を行くマミさんは鼻歌を歌いながら、水溜まりを飛び越えて、くるりと振り返り言った。
マミ「戦いはもうイヤなの!」
その鮮やかな微笑みに、わたしはドキリとして立ち止まった。
腰を折り、下から覗きこむようにして、マミさんは笑った。
マミ「ワルプルギスの夜からは逃げちゃいましょ」
その鼻の頭にくっついた雨粒が光っていた。
マミ「魔法少女だからって……いいじゃない。いつまでも苦しんで、続けなくてもいいと思うの」
まどか「マミさん、それは」
マミ「ダメだなんて言わせないからね」
マミさんの眉が寄り、じとっと睨まれてしまうと何も言えない。この胸の高鳴りは……なに……?
マミさんの舞台はさらに続いた。
マミ「そう、キュゥべえに頼んで人間の姿に戻してもらうのよ。そしたら、魔法少女卒業。みんなでパーティするの!」
QB「…………」
キュゥべえはマミさんの肩の上で、黙っていた。
まどか「それは、でも……ええと」
わたしは困り果てた。マミさんだってそんなこと出来ないって、分かってるはずなのに。
追い詰められて、おかしくなっちゃったのかな。わたしは心配になった。だんだん良くなってると思ってたのに。
マミ「信じてないわね、鹿目さん」
マミ「でもいつか、必ず叶えてみせるんだから」
マミさんは笑った。私は戸惑っていた。
分かっていて乗り越えようとしているのか、それとも現実から目を背けてるだけなのか。
雨が降り続く。街灯の明かりが夜の中に浮かんでいる。
わたしはマミさんをじっと見つめた。その顔は困っているようにも見えた。そんな笑顔。
魔法少女は魔女になる。そのことはもう否定できない。契約したら最後、逃れることは出来ないんだ。
マミさんは分かってるんだ。わたしはやっぱりそう思った。マミさんはこう言ってたんだ。
――こんな世界で、魔法少女を続ける意味はあるの?
わたしには絶対に答えられなかった。マミさんの期待に応えられなかった。
世界が変わっていく。わたしの頭の中をそのまま映したように、ぐにゃぐにゃと世界が変わっていく。
文字通り。
まどか「マミさん、これって……!」
マミ「……っあ」
キュゥべえは声を上げる。
QB「マミ、結界が出来るよ! 用心して!」
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