過去ログ - まどか「もう大丈夫だよっ」まどか「あなたは……!」
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569: ◆D4iYS1MqzQ[sagesaga]
2014/11/30(日) 20:05:37.04 ID:OHhEZXqNo

――まどかのため、まどかのためって、本当は自分のためでしょ!

昨夜の言葉が、頭の中に響き渡って、思わずこめかみを押さえる。

そんなふうに考えたことは無かった。いつも、ずっと、まどかのためと思って頑張ってきたんだもの。
最初からそうなんだから。「まどかを守る私になりたい」と願ったときから、ずっとまどかを…………。

私は……、私は確かに、何度も何度もまどかを犠牲にしてきた。
まどかが命を落としたり、魔女になったり、目を背けたくなるような事ばかり繰り返し、そのたびにやり直して……。

けれど、私が捨てた世界は、あの後どうなったんだろう。もしそのままだとしたら……。
私はまどかを助けると言いながら、実際は、犠牲を増やしてきただけかもしれない。

そんなことは分かってる。初めて気付いたわけじゃない。だけど、今はそれが重大な事に思えた。
私は本当は……ぜんぶ気付いていて、ずっと、後ろめたさを覚えてたんだ。でも、それをごまかしてきた。

まどかのため、と自分に言い聞かせることで。

それは免罪符だ。私はもしかしたら、ずっとそうしてきて……まどかを利用して……ただ、私は、自分だけのために。
自分の願いのためだけに、何度も何度もまどかを巻き込んで、自己満足してただけなのかもしれない。

私は本当は、まどかを助けたいとすら思っていなくて、まどかを助けるために生きる自分に、酔ってただけだった。
まどかへのこの強い思いの正体は、愛なんかではなくて、自分の願いのために彼女を求める、妄執に過ぎなかった。

きっと、そうなんだ。

まどかをずっと見て、守って、まどかのために、まどかの生きる世界で生きて、そしていつか死ぬ――。
そんな願い。まどかは私と一緒じゃなきゃいけない。それは疑いの無いこと。
でもそれはまどかのためじゃなく、私のためだ。


今ここで、私は自分の気持ちをはっきり理解した。視界が冴え渡る。気分が良かった。
私はゆっくりと立ちあがった。ちょうどいつも起きる時間だった。私は学校に行くつもりになっていた。

とにかく、あのまどかは……きっとこれが最初で最後のチャンスだろうから。私もそのつもりで行こう。
みんなで生き残るために。出来ることは、何だってやる。あらゆる手段を使って。
全てはまどかのため、ひいては私のために。


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