過去ログ - まどか「もう大丈夫だよっ」まどか「あなたは……!」
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617: ◆D4iYS1MqzQ[sagesaga]
2015/01/31(土) 02:27:22.70 ID:BMlpNU4ho

はは、と笑いが漏れる。こんな時に笑ってるのはだれ?
ほむらは苦しげな表情をしていた。唇を噛んで、視線を落としていた。
まどかは思わず前に出ていた。ほむらの肩をつかんで、揺さぶる。

魔まどか「ど、どうして……っ?」
魔まどか「意味分かんないよ、どうして話してくれないの……っ?」
魔まどか「ねえっ!!! どうして話してくれないのって聞いてるんだよ……っ!?」

まどかの声が高くなる。不意に目に涙が溢れた。「ほむらちゃん、どうしてそんな意地悪するの……っ?」
裏切られた、という顔だった。ほむらは顔を逸らし、決して口を開こうとしなかった。
まどかはさらに強く肩を揺すり、顔を近づけて、ほむらを覗き込んで、必死で声を掛けた。

魔まどか「分かった、わたしが勝手に家を出てったから、怒ってるんでしょ……」
魔まどか「わたし、でも、そんなのって無いよ……っ、わたし、もうすぐ消えちゃうのに……っ」
魔まどか「せめて、知りたいのに……っ、こんなのあんまりだよ……っ!!!」

ほむらはまどかの手をつかんで引きはがすと、そのまま突き飛ばした。
まどかは愕然とした表情で、ぺたりと地面に座り込んだ。不意にその顔が歪んで、涙腺が決壊した。
大きく泣き叫ぶ彼女に、ほむらは静かに言葉を掛けた。

ほむら「突き飛ばしたりして、ごめんなさい」
ほむら「でも、違うのよ。ちょっとそれどころじゃなくなったの」

言いつつほむらは、ある方向を指さした。まどかはそちらを見た。
少し離れた崖のふちに、孵化寸前のグリーフシードがあった。黒い煙を高く吹きあげている。

ほむら「この結界の主よ。話の続きはアイツを倒してからにしましょう」
ほむら「それと、私が話さないのは、別に意地悪してるわけじゃないわ」

座りこんでいるまどかに手を差し伸べて、ほむらは僅かに微笑んだ。
まどかは鼻をすすって、短く聞いた。「じゃ、なんで?」

ほむら「知らない方が幸せなことだってあるからよ」

目を見て、ほむらは言い切った。まどかは口をぎゅっと結んだまま、ほむらの手を取って立ち上がる。
「やっぱり、あなたのこと嫌いかもしれない」疲れたようにまどかが言うと、ほむらは穏やかに微笑んだ。


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