過去ログ - 苗木「ゲームをしようよ。闇のゲームをね……」
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269:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/09/24(火) 04:48:55.75 ID:m1khKCow0
「見ての通り、ボクみたいなどうしようもない無能がひとりで探すにここは"絶望的"に広すぎてね……」

霧切「なるほどね……あなたが言っていた"ゲーム"の意味が、やっと解ったわ」

苗木の姿をした彼が用意したゲーム。それは、彼自身の"記憶"を探す事。
以下略



270:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/09/24(火) 04:52:30.71 ID:m1khKCow0

「いつもなら闇のゲームは"希望"が対決する為に行う物なんだけど……」

「事情が事情だからね……今回は一種の協力ゲームみたいなものさ」

以下略



271:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/09/24(火) 04:53:53.84 ID:m1khKCow0
そう彼が宣言すると、すぐさま霧切は行動を開始していた。

霧切「それじゃ、まずは片っ端から扉を開けて部屋を調べていくしかないわね」

そう言うと、彼女は手始めにすぐ近くにあった扉を開く。
以下略



272:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/09/24(火) 04:54:38.92 ID:m1khKCow0
今いる場所の安全を確保しつつ、おそるおそる横目に霧切は"それ"を見た。
それは、振り子のように部屋を往復する刃だった。
まるで革命時の処刑に使われていた、ギロチンのようなそれは、悪趣味そのもので、不用意に部屋に入った愚かな侵入者の血を求めているかのようにスイングを繰り返す。

さすがの霧切も、血の気が引き、顔が青ざめる。
以下略



273:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/09/24(火) 04:56:14.52 ID:m1khKCow0
「ゴメンゴメン……ボクは"幸運"な事に一度も罠にかかった事がなかったからね……どういうわけかボクが入っても"罠"は発動しないんだ……」

謝りながらも悪びれる様子を見せない彼に、呆れてため息をつき、皮肉を口にするしかない霧切。

霧切「……さすがは、"超高校級の幸運"ね。少し分けて欲しい位だわ」
以下略



274:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/09/24(火) 04:56:53.37 ID:m1khKCow0
開始してから、どれほどの時間が流れただろう。
様々な扉を開け、階段を上り下りし、曲がりくねった通路を通ってもなお目的の部屋は見つからないままだ。

そもそも、彼の言う"記憶の部屋"が一体どんな部屋なのか、見当すらつかないのに探すなど困難極まりなかった。
まるで、雪原の中に落としたコンタクトレンズを探し出すような難易度だと言っても過言ではないかもしれない。
以下略



275:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/09/24(火) 04:58:13.21 ID:m1khKCow0
「……時々思うんだ。もし記憶を取り戻したボクが、今以上にどうしようもなく人に迷惑をかけるだけで、何の存在価値もない絶望的に最低で最悪なヤツだったら、って……」

「いっそ、記憶なんて取り戻さない方が良いのかもしれない……」

霧切「私は……そうは思わないわ」
以下略



276:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/09/24(火) 04:59:20.67 ID:m1khKCow0
霧切「それでも、謎が解けるなら進むべき…そうでしょう?」

彼女には謎を解かなければならないという使命感があった。
それが、それこそが、霧切響子のアイデンティティだと言わんばかりに。
意志の篭った、力強い言葉に少年は賞賛を送る。
以下略



277:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/09/24(火) 05:00:25.83 ID:m1khKCow0
霧切「あなただって、苗木君と同じ"超高校級の幸運"を持ってるんだから、少しは自分に自信を持ったらどう?」

「そうかな……自分の名前すら思い出せないのに、自信もクソもあったものじゃないよ」

霧切「だったら、手始めに自分で自分に名前をつけてみたらどうかしら?」
以下略



278:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/09/24(火) 05:01:05.15 ID:m1khKCow0
「でも、ボクなんかが苗木クンの名前をいつまでも借りているのはおこがましいし、もっと言うと容姿や声を借りているのも申し訳なくて死にたくなるけど、その提案に乗らせてもらおうかな」

そう言うと苗木の姿をした彼は、あーでもないこーでもないとぶつぶつと独り言を始める。
やがて思いついた名前を次々と披露していくが、どうにもしっくりくる名前が浮かばない。

以下略



279:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/09/24(火) 05:01:54.51 ID:m1khKCow0

――閃きアナグラム――

ナ エ ギ マ コ ト ダ

以下略



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