過去ログ - 【モバマス】「橘ありすの電脳世界大戦」
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21:以下、新鯖からお送りいたします[saga]
2013/09/17(火) 18:48:00.59 ID:xpTdZLia0
「……ふざけたこと、言ってんじゃないです」

 私は唇を噛み締めます。

 名前:三匹のウサギ
 誰かひとりでも、あの子の歌を最後まで聴きましたか。
 誰かひとりでも、真剣にあの子を見てあげましたか。
 知った風な口をきいてんじゃないです。

 名前:名前を入力してください
 は? なにおまえ?

 名前:名前を入力してください
 意味分からねー。何様ですか?

 名前:名前を入力してください
 ていうか本人? 見てらんないね。

 名前:三匹のウサギ
 櫻井桃華は、毎日毎日、馬鹿正直に歌ってやがるんです。
 無視されても、誰も自分を見なくても、必死に。
 あれだけ寒い中で、あなたたちは笑顔で歌ってられますか。
 あんなにきらきらと輝いてられますか。
 ちょっと可愛くて、ちょっと歌が上手いだけの子に、それができると思うんですか。
 遠くから石を投げることしかできない弱虫に、あの子をけなす資格はありません。

 名前:名前を入力してください
 知らねーよ。
 だから、誰だよお前は。

 ……どうして。

 どうして、涙が流れるんですか。

 好きに言わせておけばいいじゃないですか。

 標的は私じゃないし、どころか、私の嫌いな相手です。

 それがいま、嵐みたいな罵声が、今度は私に向けられています。

 だけど、そんなの、怖くない。

 怖くて、泣いているわけじゃない。

 悔しいんです。

 あんなに頑張ってるのに、どうして、人はこんなに冷たいんですか。

 どうして、私みたいな人間しか、あの子を擁護してあげられないの。

 ぽたぽたと、頬を伝う涙を拭い、私は拳を握り締めます。

「悔しい……」

 仄かに発光するノートパソコンの前、私の声は、誰にも届きません。


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