過去ログ - オリジナル小説【現代ファンタジー】
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51:以下、新鯖からお送りいたします
2013/09/21(土) 20:21:26.03 ID:FkLb1xlW0
後日。
「メロ〜、お菓子とって〜」
竜との戦いはマートの勝利に終わったとはいえ、そこで受けたダメージは馬鹿になるものではない。
しばらくは療養しなくてはならない。
しかし、前回とは事情が違うので、マートが無茶をすることはないだろう。
前回に色々あった反動か、マートはいつになくだらしない。
芋虫のように体をくねらせ、テーブル辺り移動する。
「お姉ちゃん、いくらお仕事しばらくないからって、そんなにだらけてちゃダメだよ……」
メロの方は、そんな姉の様子に、やや呆れ顔といったところだった。
「は〜い」
マートはそれに対して、ゆる〜く答えるが、メロの忠告を聞いているようには見えない。
「もう……」
メロは、また呆れ顔になり、ため息をついた。
そんな時、来客が来た。
来客は、今回もまた正面から入って来れず、ベランダに突っ立ているアレックであった。
「どうして普通に入ってこれないんですか……」
「天才が普通なはずないだろ?」
「そうですか」
ベランダのドアを開け、アレックを向かい入れるマートの口から、もうどうでもいいといったニュアンスを含んだ言葉が漏れる。。
「それで、今日はどういったご用件で?」
「エラメクちゃん、今日は機嫌悪いね……」
「まぁ、色々ありまして……」
だらけた時間を邪魔されたのだ。それは不機嫌になるというものだろう。
しかし、そんなことをアレックに言ったところで、何の得にもならない。
そんなことより、アレックの伝える重要事項を真剣に聞いて、後はゆっくりすればいいのだ。
アレックも、悪ノリしている時と真剣な時があるが、今回は真剣な雰囲気だった。
だから、それをないがしろにするわけにもいかなかったのだ。
「エラメクちゃんさ、最近、二人の魔術士に会ったでしょ?」
「ええ、まぁ」
マートは頭の中で、スケアクロウとウィッチを思い浮かべる。
確かに、それは事実だが、それがどうしたと言うのだろうか。
「あの二人、実はデータがないんだよね」
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