過去ログ - モバP「世界中にヒーローと侵略者が現れた世界で」part7
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276: ◆zvY2y1UzWw[sage saga]
2013/10/05(土) 18:39:20.31 ID:6mQ1NhVF0
「…え?」

風が止み、砂埃の中から雷が走り…鏡像を貫いた。

「なん…で…!」

地に落ち、呻きながら鏡像が疑問を口にする。それに砂埃の中から現れたルシファーが背中を思い切りハイヒールで踏みつけながら笑顔で言った。

「ねぇあなた…特殊メイクって知ってるぅ?」

鏡像は今まで自分と同じようなカースから生み出された偽物としか戦ったことがなかった。

…だから、気付かなかった。

吸血鬼…いや、戦闘に慣れている者ならば感づくこともできただろう。

…彼女から『血の臭いがあまりしない』事に。『あまりにも血が鮮やか』な事に。

「気に食わないけど…あなたの攻撃、確かに痛かったわ…でもまるで効かなかったの…この意味が分かるかしらぁ?」

「…」

答えは簡単。キヨラが唇をパクパク動かしたのは、五感を失いつつあったからではなかった。ルシファーの背を押した瞬間、彼女に呪いをかけたのだ。

…『死の癒し』。性質は『反転』。毒は薬に、薬は毒に。攻撃は痛みさえあるものの、傷は作れない。本来は拷問などに使われるそれを、戦闘に使用したのだ。

余りにも力の差があれば、痛みで気絶ぐらいはしただろう。だが、キヨラに注いでもらった力のおかげか、そんな事はなかった。

傲慢であるルシファーはそれが気に入らなかったが…それよりも自らの偽物に敗北する方が屈辱的であると判断した。

「ふぅ、話が長いとあなたの二の舞になりそうだし…じゃあね。もう二度と生まれない事を願っておくわぁ…」

死神の鎌が鏡像を切り裂く。

露出した核を足で踏みつけ粉々にする。苛々をぶつけるように。何度も何度も何度も何度も…


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