過去ログ - 男「目が覚めたら幼馴染がまたがってた」
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301: ◆CIZA6sfEUc[saga]
2014/02/03(月) 12:38:41.67 ID:cRHfQXaUo
桜子は脅迫の材料にされただけだった。

「ねえ、痛いよ」

腕の中で桜子が弱く身をよじる。

「どうしたの」

サンプルはない。
怪しい組織が俺を知ってる。
厄災の元は断たれてなんかいない。
でも、桜子は無事だ。
そのことは喜んでいいと思った。

悔しさと無力感と、救われた気分がごちゃ混ぜになって俺は嗚咽した。

「部屋、入ろう」

狭い玄関だった。
よろけた桜子のパンプスが、俺のくたびれたサンダルを踏んでいる。

「頭いてえ」

顔を見られたくなくて、桜子の額を胸に押し付けた。

「寝てないからだよ。そんなに泣くから」

「ほっとけ」

「ほっとかない」

「うう」

情けない。

「ほら、顔洗って。そろそろ落ち着かないと耳が痛くなるよ」

「うん」

洗面所に押し込まれて、顔を洗った。


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