335:土蜘蛛[sage saga]
2013/12/05(木) 19:05:27.65 ID:ScXz1l1g0
30秒と立たないうちに、浮いている光球は数えれる程になり、床には意識を失った生徒達が横たわっていた。
「終了……じゃねぇよなぁ」
「流石は最強の盾だな、君は」
「盾は自分から攻撃しねぇっつの」
軽口を叩きながら、開け放たれたドアから出て行く。
「レプリカとは言え、『グレゴリオの聖歌隊』を作り出すとは……」
「魔術の名称なんてモノはどうだっていい。どうすりゃ止まる? 2000人と鬼ごっこなんて洒落にもならねえぞ」
「『核』を破壊すれば止まる筈だ。2000人もの人間を同時に操らなくてはいけないからね。同調の鍵になっている『核』を止めさえすれば事足りる筈だ」
長い通路を走り、ちょうど階段の近くまで辿り着いたとき、前方から洪水のように襲い来る青白い光球の群れを視認した。
「くそっ」
「ちっ」
二人はとっさに階段へと飛び込む。
上か、下か。
「僕は上に行く」
「ちっ、俺は下だ」
ステイルは上に、上条は下に向けて走り出す。
当然のように、『幻想殺し』を持っている上条へ向けて光球の群れは方向を変える。
「俺かよっ」
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