431:土蜘蛛[saga sage]
2014/01/26(日) 23:00:09.27 ID:6iB5rDlK0
そこには御坂美琴がいた。
だが、美琴は横にいる。
なら、
「おまえは、誰だ?」
シャンパンゴールドの髪の少女と美琴との違いは大きく二つだろう。
額に乗っている暗視ゴーグルらしきものと焦点の定まらない曖昧な瞳。
美琴を追っていたその瞳が上条を向く。
「ミサカはミサカです、とミサカは答えます」
「御坂ミサカ?」
「ミサカはミサカです、とミサカはオバカなあなたに答えます」
「オバカじゃねぇし、……馬鹿だけど。いきなり失礼だな」
「それは失礼しました、とミサカは謝罪します」
ペコリと頭を下げるミサカに上条は眉をひそめる。
この少女はあの日見た『死の気配』の少年と同様に上条の興味を引く物だった。
理由は『生の気配』の希薄さ。
今日か明日にでも死んでしまいそうな気配だ。
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