70:土蜘蛛[saga]
2013/09/30(月) 23:52:23.78 ID:avEOnP7D0
そして、大きく目を見開いた。
「ば、馬鹿な!」
黒煙の中には、無傷で右手をこちらに向けている上条の姿があった。
71:土蜘蛛[saga]
2013/09/30(月) 23:53:09.58 ID:avEOnP7D0
上条は周りで燃えている炎にむけて右手をふるう。
「邪魔」
一瞬にして炎が消え去る。
72:土蜘蛛[saga]
2013/09/30(月) 23:55:23.10 ID:avEOnP7D0
「だから、邪魔だって」
哀れだ。
感想と言えばそれだけ。
今の上条にただの『人間』でしかないステイルが勝てる道理などどこにもないのだから。
73:土蜘蛛[saga]
2013/09/30(月) 23:56:45.12 ID:avEOnP7D0
「――世界を構築する五大元素の一つ、偉大なる始まりの炎よ」
ステイルが慌てたように何かを唱う。
「どのみち、このままじゃ楽しめない。魅せてみろお前の『最強』を」
74:土蜘蛛[saga]
2013/09/30(月) 23:57:35.13 ID:avEOnP7D0
途端、ステイルの胸元から炎の塊が吹き出す。
ただの塊ではない。
ソレは人の形をしていた。
その名は『魔女狩りの王(イノケンティウス)』
その意味は、『必ず殺す』
75:土蜘蛛[saga]
2013/09/30(月) 23:58:35.11 ID:avEOnP7D0
炎の巨人を上条は睨みつける。
インデックスが何故か妙に冷静な声でこの巨人が外部のルート、魔術回路らしきもので魔力を供給されていることを教えてくれた。
殺せると判断したため、巨人の線が見えてくる。
だが、上条が探しているのは線ではない。
その線を束ねているように見える、『点』
76:土蜘蛛[saga]
2013/09/30(月) 23:59:16.82 ID:avEOnP7D0
ありえない。
イノケンティウスはルーンのカードを媒介に魔力を供給することで、存在し続けるのだ。
それが、ナイフ一本で消された。
「い、いのけんてぃうす?……イノケンティウス!」
77:土蜘蛛[saga]
2013/09/30(月) 23:59:50.29 ID:avEOnP7D0
再び炎剣を作り叩き付けるが、またも右手によって霧散する。
「あ、ああぁ」
情けない声しかでない。
78:土蜘蛛[saga]
2013/10/01(火) 00:00:19.90 ID:lLb9c0Qh0
飛んできた炎剣を右手で消す。
「あ、ああぁ」
ステイルが情けない声を出す。
79:土蜘蛛[saga]
2013/10/01(火) 00:01:15.44 ID:lLb9c0Qh0
「くっ」
小さくうなって今まさに首に視える線を斬ろうとしていた短刀を引き、左の裏拳を叩き込む。
さらに空を舞うステイルの体に計十六発の突きと蹴りを叩き込む。
殺さない。
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