過去ログ - ファンタジスタドール・アーキタイプエンジン
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15:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/09/27(金) 00:30:34.94 ID:N32HQaaSo
私はともかく嬉しかった。ドールの誕生、それは人間の緩やかな死の始まりだ。
人間はドールに夢中になり子をなさなくなるだろう。
あるいはドールは固有の遺伝子すら持って人間とまじわり、新たな生物が生まれるだろう。

ドールは遺伝子ではなく思念の集合体なのだと思う。
以下略



16:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/09/27(金) 00:31:41.27 ID:N32HQaaSo
「ではいよいよ誕生の瞬間です」
空間に光が集まって徐々に人の躯の形を成していった。身長は私より低く、小柄だった。
その光の強さが極大に達すると徐々に弱まっていき、そこからはっきりとした輪郭が現れてた。

すると周囲が騒がしくなるのがわかった。生まれてた彼女の顔は可愛らしく、胸はほんの僅かに膨らみ、薄桃色の乳首をしていた。
以下略



17:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/09/27(金) 00:32:49.94 ID:N32HQaaSo
私の手が震えるのがわかった。冷や汗がでてきた。足場が崩れていくような感覚がする。
すると、私は彼女と目があった。彼女はこっちに走ってきて、ガラスを両手で何度も叩いた。

「お兄ちゃん!お兄ちゃん!」

以下略



18:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/09/27(金) 21:44:29.88 ID:N32HQaaSo
#0x03

「君のトラウマは読ませてもらったよ」主任が私の席にやってきて言った。

「Y-omeの審査要件ですからね」
以下略



19:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/09/27(金) 21:47:00.95 ID:N32HQaaSo
「いやあね、君を彼女――周の教育係にしたいと上が言ってきてね」主任は少し笑いながら言う。

私は驚いていた、未だに主任もあの子を"彼女"ということに。

「そもそもあの子は男ではないんですか」
以下略



20:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/09/27(金) 21:48:47.51 ID:N32HQaaSo
「まあ、教育係といっても実験室にいってアウェイキングをして彼女とちょっと遊んだりといったことなんだがね」

「それぐらいならいいですよ、大丈夫です、できます」

今のところサーフェイスに可搬性はないから設置場所から離れることはできない。
以下略



21:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/09/28(土) 23:14:43.96 ID:Ro4cmQ83o
#0x04

「あ、お兄ちゃん!」周の声は少しうるさいぐらいだった。

アウェイキングはもう既に完了していたらしい。彼女は実験室の内側で本を読んでいた。
以下略



22:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/09/28(土) 23:16:01.30 ID:Ro4cmQ83o
「ねえ、遊んでよ、ひとりじゃ暇だったの」

「急に遊ぶと言われてもなあ」

彼女が人間でいうところのどの程度の年齢なのか、何が好きで何が嫌いなのか、その他諸々、彼女について実際のところを全く知らなかった。
以下略



23:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/09/28(土) 23:16:56.47 ID:Ro4cmQ83o
「お兄ちゃんクイズが好きなの?」

「まあ、嫌いではないけど……あと私のことはマスターと呼びなさい」

「なんで?」
以下略



24:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/09/28(土) 23:20:39.47 ID:Ro4cmQ83o
#0xDA

私にはお兄ちゃんがいた。お兄ちゃんと言っても血は繋がっていない。家が隣同士だった。
お兄ちゃんは高校生で私は小学校高学年だった。

以下略



25:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/09/28(土) 23:21:38.69 ID:Ro4cmQ83o
ある日、お兄ちゃんの部屋で遊んでいるときだった。「この本何?」その本の中を見ると女の人が裸で写真に写っていた。

「お兄ちゃん、だめだよこれ……」

私にはまだ性の知識がほとんどなかった。学校の保健の時間で習う程度でそれ以外のことは全く知らなかった。
以下略



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