過去ログ - 【オリジナル】乙女合体ガチユリダー
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197:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga]
2013/11/12(火) 14:49:25.73 ID:ZoOZgXCC0
P.A.U.R.司令室
綾乃「はじめちゃんには……まだ繋がらないの?」
ズキズキと痛む右肩を抑えながら、未だ先の過呼吸から回復しきっていない綾乃はオペレーターを急かす。
敵の目的はあからさまな搖動だ、そうでなければ黒幕自らが今更姿を現すわけがない。
今交たちと別行動を取り、黒幕の招待に最も近いはじめの身が危ないことはわかり切ったことだった。
しかし、監視のためにハッキングして作動させておいたはじめの身の回りの電子機器は突如すべて機能を停止した。
外部からあらゆる手段をもってしても動かない異常事態、綾乃は直感的にそれが『科学の外』の技術によるものだと悟っていた。
綾乃(黒幕はやっぱり魔法使い……私の知らない記憶の関係者……)
オペレーターB「!! 愛糸はじめの意識レベル上昇、今ならつなげられます!!」
オペレーターA「接続完了…視界トレース映像来ます!!」
メインモニターに、はじめの視界が映った。
砕けた境内をこちらに歩み寄ってくる、不健康な白髪に黒いコートの男…その男の姿を見たその時、綾乃の右肩がかつてない痛みに襲われた。
綾乃「ぐっ…ううぅぅぅぅぅっ!!?」ガッ
オペレーターA「し、司令!?」
綾乃「ぅぅ…あれは…知ってる?……あの男は!!!!」
綾乃「……何で、何でよ馬鹿野郎!!!!」ギリィ ブチブチ
強く握りしめたコートの右肩はやぶれ、綾乃は怒りのままに両拳をコンソールにたたきつけた。
やぶれた個所から、綾乃の右肩が露出する…その肩は深く抉れたような古傷があり、興奮と動悸によって傷口がかすかに開いたのか血が出ている。
綾乃「『複製』は無駄だってわかってたはずだ、悪戯に彼らを苦しめるだけだと諦めたはずだ……なのに、なんであれを残した!!!!『明・綾乃』おおおおおおおお!!!!」
綾乃の叫びにこたえるように、オペレーターたちの観測していたはじめのデータに急速な変化が生じた。
オペレーターA「愛糸はじめのバイタルパルスが急速に乱れて行っています!!」
オペレーターA「な…これは!!バイタルパルスが反転しました!!」
オペレーターB「反転!?そんな、ありえない!!」
オペレーターA「しかし本当に反転したんです!!まるで乱れている波長にまぎれて別の誰かと入れ替わったかのように…」
綾乃「別の誰かと……入れ替わった!?」
綾乃「……!!!!今すぐそのバイタルパルスをアカシャ年代記に保管された固有パルスバンクに照合して!!」
オペレーターA「なっ…でも……」
綾乃「いいから早く!!!!」
オペレーターA「り、りょうかい!!」ピピピピピp…ピコン
綾乃(ありえない…ありえない……たとえ八重架から作り出したコピーだったにしても、はじめは『愛糸はじめ』として生きてきた長い時間がある)
綾乃(だからたとえ記憶があったにしても、取り戻したにしても、彼女の固有バイタルパルスははじめちゃんのものの筈…そうでないなら…)
オペレーターA「で、出ました!!一名照合!! ……な、これは……誰、この名前って…!!」
綾乃「言いなさい、誰だったの!!」
オペレーターA「えんし……燕糸・八重架……」
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