過去ログ - 【オリジナル】乙女合体ガチユリダー
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198:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga]
2013/11/12(火) 14:50:34.09 ID:ZoOZgXCC0
燕糸神社 境内

愛糸?「私は………魔女の残した『罪の残滓』」

愛糸?「私は……八重架になりたくて、なり損ねたもの」

アベル「そして、この世界の歴史を魔女とともに憎むもの……」

 二人の言葉に呼応するように、アダマスのカメラアイが輝いて大地を揺らし雄たけびを上げる。

容呼「………っ、詩実体が…あの機体に共鳴しとるんか…!?これは…まさかここで、神を降ろす気か!!!!」

アベル「彼の機械神がそうであるように、アダマスもまだ片割れ…でも、八重架の瞳なら…ありえた世界からもう半神を呼び出すことは簡単にできる」

容呼「八重架に近く作り出された人格を…はじめちゃんに封印して、使う時だけ解凍する…」ギリィィ

容呼「あんた…はじめちゃんだけやない、八重架もそうやって弄ぶつもりかああ!!……!!」ガタッ ガクン

 怒りのままに境内に上った容呼は、急に糸の切れた人形のようにその場に倒れこんだ。

アベル「この世界にまだ留まりたいのなら、それ以上の無茶はしないほうがいいね?さっきの攻撃であなたは大分この世界からぶれたはずだ」

容呼「くっそ…誰か……あいつを止めて……」

アベル「無駄だよ。ここにいる人間たちの可能性は、もう皆僕が否定した。」

パパパパパパパパパン!!

 と、神社のすべての戸が開く。
 中にいた人間…医療班やドッキリの看板を持った人々から、蜘糸商会の社員たちまで…その敷地にいる全員が時間を止められて固まっていた。
 空気がきしむ音がする…はじめは何もうつさない瞳で空を見上げると、両手を広げてゆっくりと口を動かした。

愛糸?「ウ…エ…ヌス……」ギギ…ギ…ギ……ギゴゴゴゴゴゴゴゴ

容呼「あかん…やめてはじめちゃん!!!!」

愛糸?「はじめ…?違う…私は、八重架や……」 ギ ィ ン

 はじめがそういった瞬間、その瞳が銀色に輝いて空中に虹色の穴が開いた。
 そしてそこから溢れ出した虹色の粒子…視覚化した可能性詩実体が一つの形に凝縮していく。
 それは、アダマスと同じく黒く生物的なシルエットになったリリーキャットに変化した。

愛糸「……ぅぅっ」ドサッ

容呼「はじめさん!!」

アベル「揃った…これでようやくこの世界を漂白できる」

容呼「黒いリリーブレードにリリーキャット…あんた、そんなもの揃えて何をする気なんや!!」

アベル「五年前の続きさ…今度はウィルス攻撃なんてちゃちな手は使わないよ」

アベル「アダマスとウェヌス…再び出会えた、これなら八重架の力を増幅して、あの綾乃よりも簡単に歴史を破壊出来るだろうね」

容呼「…!!歴史を壊して、生命のない歴史を再構成する気か!!」

アベル「…さぁ行こう八重架、君の目覚めをずっと待っていたんだ。5年は少し長かったよ」フッ

 倒れたはじめを抱え、アダマスに歩み寄ろうと踵を返したアベルは目の前に迫る『護身用』と書かれたバドミントンのラケットに気づいた。


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