過去ログ - 【オリジナル】乙女合体ガチユリダー
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30:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga sage]
2013/10/01(火) 15:46:09.43 ID:8h5q+AbR0
 延々と続くエスカレーターを上りながら、八尾は語る。

八尾「私も会長も、あの災害で多くの子供たちを救ったのは他ならぬ正純社長……つまりはまつりさんのお父上だったと考えています」

 八尾の始めた話に、交は神妙な顔つきになる。
 交の身をジオイドから救った全身義体もまた正純重工製だからである。

八尾「全身義体化の技術はジオイド災害の鎮静化した今でこそ人権的な問題で施術が難しくなり、今や義体市場は一部義体を除き必要なくなったといっても過言ではありません……もうこれ以上、全身義体治療を受ける人間は年間5人にも及ばないと予想されています」

八尾「だからこそ、これからの戦いに駆り出される人数は大きく限られます…それも子供たちだけに」

琴主「戦いって…あの怪獣?」

 交の問いに、八尾はうなづいた。

八尾「あの怪獣に対抗できる唯一の手段…ウラノースシリーズは綾乃の発掘した未知の技術の結晶です。機械に『神』を宿らせる、昔…大戦の裏で兵器として開発が進められていた技術。しかしその当時それが完成することはありませんでした」

琴主「どうして?」

八尾「相手は機械だった、機械と心を通わせその人格…いや『神格』を覚醒させるひとがいなかったんです。そりゃあ、人と機械に発生した神では根本的にフォーマットが違いますからね。誰の言葉もわからず、何も見えない、聞こえない、人格の芽生えは知覚によるインスポートがあって初めて発生するものといいますが、それもなくいつまでもその神格は目覚めなかった。そこで…綾乃に目をつけられたのが全身義体の技術でした」

琴主「……機械と人の違い…」

八尾「そう……ジオイドの襲来を予期していた綾乃は、義体開発に携わっていた正純社長にそれを打ち明けてリリータイプという義体規格を提案しました」

 八尾の話を聞いた交は、義体のメインコンソールを開き義体のバージョン情報を確認した。

[Lily Type ver1.3]

八尾「結果として……医療手段として広まった全身義体のなかでリリータイプの初期ロットを持つのは今のところこの島京で三人…あなたと、まつりさんと、はじめです……あとは生身かより日常生活向けに改良された後期生産タイプです」

愛糸「本当は最初の戦闘も、私とお嬢様で出るはずだったんだ…S.N.W.適性が私にはなかったけれど、動かすことはできるはずだったから」

琴主「あぁ、それで……」

 愛糸は自ら正純の専属ガードマンだと名乗っていた、特にまつりを大切に思っていたに違いない。
 だからこそすぐ近くに座りたかったのだろう、それを横からかっられって言った交に怒りを覚えてもおかしくはない。

琴主「ごめんね、はじめちゃん」

愛糸「……」プイッ



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