17:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga sage]
2013/09/28(土) 21:50:43.73 ID:hDad05Pp0
やつらのやり方は非常に単純だったがゆえに効果的だった。
まず一匹の狼がトリ小屋を襲った。
雪風除けに立てかけてあった板をどかし、網を食い破るなどやつらにとっては朝飯前。
18:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga sage]
2013/09/28(土) 21:57:04.23 ID:hDad05Pp0
村に着いたときには、狩人は赤い雪に散らばってピクリとも動かなかった。
その狩人は、いつか狼からおれを助けてくれた、あの人間。
19:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga sage]
2013/09/28(土) 21:59:07.48 ID:hDad05Pp0
食い破られた小屋から逃げ惑うトリ達。
血に染まった雪に横たわる狩人。
20:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga sage]
2013/09/28(土) 22:15:45.88 ID:hDad05Pp0
おれはまんまと嵌められたのだ、狼に。
あっぱれ過ぎて言葉もない。
ただおれが甘ったれでマヌケだっただけだ。
21:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga sage]
2013/09/28(土) 22:42:21.19 ID:hDad05Pp0
おれは本当の意味で"孤独"となった。
ガキなりに、もう今までのように村に行けないことくらいわかっていた。
人間たちは何度かおれを狩りにきた。
22:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga sage]
2013/09/28(土) 23:10:27.90 ID:hDad05Pp0
あれからどれくらいたっただろうか。
20回以上の春と冬を越えてきたように思う。
おれはあいかわらずしろいまま、いまでは普通の狼くらいの体躯にまでなった。
23:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga sage]
2013/09/28(土) 23:31:40.76 ID:hDad05Pp0
ふわふわした金色の毛並に、透き通る緑の目をした一匹の猫。
暖かな陽だまりでうとうとしていたおれの前に礼儀正しく座り、話しかけてきた。
24:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga sage]
2013/09/28(土) 23:47:56.20 ID:hDad05Pp0
おれから見ればまだほんの子供だった。
人間でいえば10歳くらいだろうか。
村ではいまだに俺は憎むべき裏切り者のはずだったし、
25:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga sage]
2013/09/28(土) 23:48:48.31 ID:hDad05Pp0
もう寝ます・・・・
26:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga sage]
2013/09/29(日) 08:03:59.43 ID:kxsERtxX0
うわ、寝ぼけてかいてたらすっごいミス発見。人間じゃないんだから・・・
>20回以上の春と冬を越えてきたように思う。→ ×
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