454: ◆yJ9Y64R876[saga]
2014/01/19(日) 22:28:56.14 ID:47+h4pm/0
学者「さて、私は腹が空いた。然るに貴様も食事にしろ」
竜『何故我が人間に合わせなければならない』
学者「食事は誰かと共にすると旨さが倍増するのだ。故に付き合え」
竜『…あれを焼くのだったか』
学者「うむ。そうだ貴様そのような見た目をしているのなら炎の1つや2つ吐けるのではないか? どれやってみろ」
竜『炎を…吐く? そんな非現実的事象を起こせるわけがなかろう馬鹿馬鹿しい』
学者「今まさに精神遠隔感応という非科学的能力を用いている貴様がそれを言うか。やれないと思うからやれないのだ、自分は出来ると思い込め」
竜『学者とは思えぬとんだ精神論だな…、しかしやれと言われてもその実行方法がわからん』
学者「腕を動かせるからといってその際の筋肉や関節の動きなどを説明できるわけではないだろう。腕を動かすには動かしたいと思うだけでいい。喉奥から火炎が噴出すイメージをしてみろ、炎を吐きたいと願え」
竜『……イメージ、炎……吐く』スウゥ
学者「さあ、己が内に潜む火の奔流を吐き出せ!」
竜「……ふっ!」ゴオオオォォ
学者「ほらみろ出来るではないか! ……いや待てそろそろ止めろ」
竜『…………』ゴオオオオオ!
学者「馬鹿者自らが住む地を燃き尽くす気か!? ええい止めねばウロコを全て引っぺがすぞ!? って固っはがれんっ」ギギギ
竜『がっ! き、貴様よくもやってくれたな……』ヒリヒリ
学者「ああでもしなければ貴様は止まらなかっただろう、感謝こそされど罵られる筋合いは無い」
竜『…元々炎を吐かせたのは貴様だろうが』
学者「それはそれ、これはこれだ。己の中に眠っていた力に気づけたのだ良いではないか」
竜『気づいた所で何の得もないがな』
学者「いやいや得はあるだろう、いつでも肉が焼け、る……」
竜『なんだ、獲物を視界に捕らえたまま直立不動をして』
学者「あれでは食物ではない、もはや炭だ馬鹿者」
竜『炭は食えないのか?』
学者「……こちらに来い」スタスタ
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