531: ◆yJ9Y64R876[sage]
2014/03/31(月) 19:15:03.51 ID:gx2dcQEo0
―数日後、洞窟―
少女「――と降りしきる雨の中、これが引きこもりの少女とどこか風変わりな少年の不思議な出会いでした。ふう」
竜『そこまでで第一章かい? ありがとう、読むの疲れただろう?』
532: ◆yJ9Y64R876[saga]
2014/03/31(月) 19:15:53.06 ID:gx2dcQEo0
竜『それにしても君が突然ここに来たときは驚いたよ、よく1人で来れたね』
少女「えへへ、方向感覚はいい方なんです。お母さんと違って」
竜『言うねえ。そういえば今日お母さんはどうしたの? 仕事?』
533: ◆yJ9Y64R876[saga]
2014/03/31(月) 19:16:38.84 ID:gx2dcQEo0
竜『特にないってどゆことさ?』
少女「えと、お母さん興味のある分野には何でも手を出しているそうでなので。何でも「こんなにも世界には興味深いものが溢れているのにたった1つの物にこだわるなどツマラナイではないか!」だそうです」
竜『学者らしいというかなんていうか』
534: ◆yJ9Y64R876[saga]
2014/03/31(月) 19:17:25.58 ID:gx2dcQEo0
竜『あ、そういえば風邪はよくなったかい?』
少女「はい、おかげさまで。風邪引いたのなんて初めてなのでなんだか新鮮でした」
竜『そっかー俺はかかったことないからうらやましいなあ』
535: ◆yJ9Y64R876[saga]
2014/03/31(月) 19:18:17.32 ID:gx2dcQEo0
竜『あ、そっか学者からこれは聞いてないのか。うんとね、俺って死んでも死ねないんだよね不思議なことに』
少女「え、…え?」
竜『死んでも何故だか別の場所に別の姿で目を覚ましちゃうんだ、俗に言う転生ってやつらしいね』
536: ◆yJ9Y64R876[saga]
2014/03/31(月) 19:19:01.62 ID:gx2dcQEo0
竜『そういえばこんな時間にここに来るってことは少女は学校には通ってないの?』
少女「今日はみんなお休みの日ですよ? お母さんは休めないそうですけど…」
竜『あ、そっか俺には勤労の概念がないから失念してたよ』
537: ◆yJ9Y64R876[saga]
2014/03/31(月) 19:19:46.64 ID:gx2dcQEo0
少女「妥協…? ち、ちが…わたしは」
竜『確かに会話はできるけどさ、それ以外は君達とは全然違うだろう? 姿も能力も生き方も境遇も価値観も過去も未来も君達とは大きく異なっている。有体に言えば住む世界が違うんだよ』
少女「そう、なのかな…」
538: ◆yJ9Y64R876[saga]
2014/03/31(月) 19:20:46.71 ID:gx2dcQEo0
竜『よかった、じゃあ…』
少女「あなたが何もわかっていないことはよくわかりました」
竜『』
539: ◆yJ9Y64R876[saga]
2014/03/31(月) 19:22:05.49 ID:gx2dcQEo0
少女「第一違いがあるからなんなんですかそりゃ誰だって自分と同じじゃないですよ? むしろ違いがあるから惹かれるんじゃないですか」
竜『…そうなの?』
少女「そうですよ、わたしはあなたしか持っていない良さに惹かれたんです。確かに最初は小説の登場人物をあなたに投影していましたよそれは認めます」
540: ◆yJ9Y64R876[saga]
2014/03/31(月) 19:23:01.90 ID:gx2dcQEo0
竜『…ごめん、やっぱり俺には君の言うことがわからないよ』
少女「…そうですか」
竜『でも、わかるように努力はしたいと思う』
541: ◆yJ9Y64R876[saga]
2014/03/31(月) 19:23:59.01 ID:gx2dcQEo0
竜『じゃあ早速だけど君の言う好きってどういう意味? 君の言葉で教えてくれるかな』
少女「えとですね、わたしが思うに好きって言うのにも種類があってですね。友人としてとか、家族に対してとか、あと、その…異性とか」
竜『ふうん。あ、じゃあ俺と君では性別が不一致だから少女は俺のことを異性として好きってことかな?』
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