680: ◆yJ9Y64R876[saga]
2014/05/19(月) 00:34:40.77 ID:iQKLiftM0
学者「それにしてもこんな場所をよく知っていたな少女?」
少女「1年前ぐらいにね、偶然見つけたの。あの時は感動したなあ…」
竜『ここがあの時、少女が転んで学者に背負われて帰った日に俺に見せたがっていた場所なんだね?』
681: ◆yJ9Y64R876[saga]
2014/05/19(月) 00:35:15.26 ID:iQKLiftM0
竜『ねえ学者、少女は一体向こうで何をしてるの?』
学者「もう少し時間が経てばわかるさ。やれやれここは本当に花だらけで座ることも出来ないな」
竜『……なんだかさ、夢を見ている気分だ』
682: ◆yJ9Y64R876[saga]
2014/05/19(月) 00:35:49.78 ID:iQKLiftM0
学者「……あの子の笑顔が嘘だとでも言う気か?」
竜『だって彼女の笑顔は永遠に変わらないよ。笑顔にしわが増えることも、大人の気品が漂うこともない。彼女はずっと無垢な少女の姿であり続けるしかない』
学者「それでも私は後悔していない、確かに少女はその身故に普通の人間には訪れない幾多の不幸を背負うことになるだろう」
683: ◆yJ9Y64R876[saga]
2014/05/19(月) 00:36:20.86 ID:iQKLiftM0
学者「厚かましい願いなのは重々承知している。だがどうかあの子のことを見守ってやってくれないか?」
竜『…俺なんかが彼女の孤独を埋められるのかな?』
684: ◆yJ9Y64R876[saga]
2014/05/19(月) 00:36:54.15 ID:iQKLiftM0
少女「メビウスさーん!」タッタッタッ
竜『なんだい少女…その手に持っているのは?』
少女「これはお花で作った冠です、あげます!」
685: ◆yJ9Y64R876[saga]
2014/05/19(月) 00:37:24.35 ID:iQKLiftM0
学者「ぷーくすくす! うひゃひゃひゃっ!」
少女「メビウスさん今とってもかわいいですよ!」
竜『か、かわいいだと!? この俺が!?』
686: ◆yJ9Y64R876[saga]
2014/05/19(月) 00:38:19.29 ID:iQKLiftM0
竜『あ、でもこれなんだかいい匂いするね』シュルシュル
学者「はい、この紅白の花ここで始めて見つけたんですけどとても香りが良くてわたしのお気に入りなんです。花畑の隅っこの方に数本しか咲いていないので探すのにちょっと時間掛かっちゃいました」
竜『…うん、こういうのも悪くない。気に入ったよありがとう』
687: ◆yJ9Y64R876[saga]
2014/05/19(月) 00:39:02.02 ID:iQKLiftM0
―洞窟―
竜『やれやれ結局山道の入り口まで送っていくことになった、誰かに見られたらどう弁明するつもりだったんだ』
竜『……ふう、今日は少し疲れたな。でも、それに見合うだけの充実した時間だった。泳げるようになったし、いい香りのする冠は貰えたし』
688: ◆yJ9Y64R876[sage]
2014/05/19(月) 00:40:06.46 ID:iQKLiftM0
今日はここまで、次回は♪てっぽう
689:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2014/05/19(月) 09:08:24.15 ID:m6n3p35LO
おつ
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