849: ◆yJ9Y64R876[saga]
2014/07/21(月) 02:15:38.96 ID:25c1NsJp0
少女「(…なるほど、あの街の研究所の地下ですか)」
竜『(地上と違って地下の存在は公には秘匿されている。一般人が出入りできるような場所じゃない。監視の目も厳しい。子供の君が単身で侵入できるほど甘くはないよ)』
少女「(でも地下に降りるためにはエレベーターのパネルを特定の手順に沿って操作すればいいだけなんですよね? その手順もメビウスさんは知っている)」
850: ◆yJ9Y64R876[saga]
2014/07/21(月) 02:16:30.40 ID:25c1NsJp0
少女「(…なら大丈夫ですね。なんとかいけそうです)」
竜『(は、はあ!? 一体何を言っているんだ…)』
少女「(まずわたしは服を全て脱げばメビウスさんと同じく機械に感知されません」
851: ◆yJ9Y64R876[saga]
2014/07/21(月) 02:18:08.68 ID:25c1NsJp0
少女「(問題、ですか?)」
竜『(地下の扉で重要な場所はカードキーがないと開かないんだ。特にこの部屋の扉はごく限られた人物のカードキーでしか開かない、一般人はどうあがいてもここには辿り着けない)』
少女「(カードキー……どこかに忍び込んで盗み出すというのは)」
852: ◆yJ9Y64R876[saga]
2014/07/21(月) 02:19:07.30 ID:25c1NsJp0
竜『(……仮に、仮にだ。無事奪えたとしよう。でもそのカードキーはすぐに使えなくなると思うよ)』
少女「(何故ですか?)」
竜『(そりゃ奪われた当人がどこかに報告して、そのカードキーで開錠できないように遠隔操作するから)』
853: ◆yJ9Y64R876[saga]
2014/07/21(月) 02:20:16.24 ID:25c1NsJp0
少女「(……という作戦です。これならカードキーを無効化されずに奪うことができます)」
竜『(…言いたいことは色々とある、それは山のように。でもまず…君にそんなことが出来るの? 君は一瞬もそれを躊躇せずに実行出来るの?)』
少女「(わたし、最近気付いたことがあるんです。"何かを守るには何かを傷つけないといけないんだって"、その現実から目を背けたら大切なものを失ってしまうんだって)」
854: ◆yJ9Y64R876[saga]
2014/07/21(月) 02:21:27.01 ID:25c1NsJp0
竜『(……こんなところかな)』
少女「(はい、これならきっと上手くいきます。ありがとうございましたメビウスさん)」
竜『(礼を言うのはこっちのはずなんだけどな、俺達を助ける作戦でしょこれは)』
855: ◆yJ9Y64R876[saga]
2014/07/21(月) 02:22:08.13 ID:25c1NsJp0
少女「(……なんだか助ける気が失せてきました)」
竜『(え、ええ!? ここまで来てそれはないでしょ!)』
少女「(冗談ですよ、まったく…。そうだ思い出した、ノートのことに関して是非伝えておきたかったことが…)」
856: ◆yJ9Y64R876[saga]
2014/07/21(月) 02:22:47.03 ID:25c1NsJp0
少女「…………」
少女「……絶対に、助けてみせる」
857: ◆yJ9Y64R876[saga]
2014/07/21(月) 02:23:42.93 ID:25c1NsJp0
―少女の部屋―
少女「はあ…はあ…はあ…(もう一度、もう一度だ)」
バチバチッ!
858: ◆yJ9Y64R876[sage]
2014/07/21(月) 02:25:43.20 ID:25c1NsJp0
今日はここまで、次回は♪∞×10 seconds
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