過去ログ - 【とある】とある世界の禁魅演目【アイマス】
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2: ◆k9UBk5Z5fc[saga]
2013/09/30(月) 00:50:01.82 ID:mZVH2FMe0






突然だが私(わたくし)こと上条当麻は不幸な人間だ。





宝くじは勿論の事、占い、ジュースの自動販売機の当たりはほぼ確実にはずれ(占いに関しては当たってほしくない事だけ当たる)おまじないは成功した事がない。



勿論、俺の不幸はそんな事だけでは収まらない。


現に今朝も昨日の落雷(原因把握済み)で電化製品の八割が全滅。冷蔵庫も例外なくぶっ壊れていた上、夏という事もありその中身は絶滅。

非常用のカップ焼きそばを食べようとしたら湯きりの際に麺を流し台に全てぶちまけ

仕方ねーから外食すっかー、とサイフを捜しているうちにキャッシュカードを踏み砕き

不貞寝の二度寝の泣き寝入りをしようとしたら担任から『上条ちゃーん、馬鹿だから補修でーす♪』と電話(ラブコール)がかかってくる。


この運に見放されているとしか思えない体質は一家伝統のモノかと思いきや、親父は宝くじで四等(十万くらい)をゲットし、お袋は自動販売機の当たりを引き続けて止まらない………。
もしや血が繋がってないのではと疑う事もあったが、妹フラグも無ければ王位継承者フラグも立っていないのにそんな無駄な伏線があっても困る。


どうだ?ちょっとは分かってくれたか俺の不幸っぷりが。なんつーかもうギャグとして消化できるレベルの不幸に見舞われる俺の不幸が。



上条「ま、んな事でいつまでもウダッてる訳にもいかねーしな」

ゆえに、と言うかなんと言うか、自分で言うのもあれだが俺は行動力が高いほうだ。運、には頼れない。頼る訳にはいかない。

カードは再発行できるからどうとでもなるとして問題は冷蔵庫の中身、もとい、朝飯をどうするかだった。
さすがに空腹のまま昼過ぎまで過ごしたくないし、学校に行く途中でコンビニに寄って……などと考えながら俺は寝巻き代わりのTシャツを脱いで夏服に着替える。
『とある事情』により昨日は思いっきり徹夜したため、頭は寝不足で軋んだ痛みを発していたが、まぁ一学期丸々四か月分の休みを一週間の補修で巻き返せるなら安いもんだよな〜、と無理やりなポジティブ思考へと切り替えていく。
(ちなみに、何で一学期丸々学校をサボるはめになったのかは明言できかねる。まぁこれも『不幸』の一つなのかもな)



上条「いーい天気だし、布団でも干しとくかなー」


思わずそんな事を呟いてしまう位に気持ちを持ち直すと、俺はベットの上の布団を両手で抱えて、片方の足で器用にベランダに繋がる納戸の扉を開ける。補修が終わって帰ってくる頃には布団もふかふかになっている事だろう。



上条「空はこんなに青いのにお先は真っ暗♪」


口にした途端、半端じゃない虚無感が俺を襲った。

激しく欝、無理して明るく言ったのが思いっきり逆効果だった。ツッコミを入れてくれる人がいない孤独感に苛まれつつ、せめてこれ(布団)をふかふかにせねば死んでも死に切れん、とか思っていると、足の裏がぐにゅっと柔らかいモノを踏んづけた。見れば透明なラップにくるまれたヤキソバパンだった。例の冷蔵庫の中に突っ込んであった物なので、きっとすっぱくなっているだろう。



上条「……つか、いきなり夕立とか降ったりしねぇよな?」


そこはかとなく嫌な予感を口に出しつつ、俺は開いた納戸からベランダに向かい、と、すでに「何か」が干してあるのが見えた。





上条「え?」



干してあったのは女の子だった。





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