945:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2014/04/05(土) 11:32:05.18 ID:WBne/CcE0
高橋錬志郎(男子8番)は例外だが、和信や雪之進は他の色だったのだ。感謝されてもいいくらいだ。
「青の人は[ピーーー]つもり、ないってことだよね?」
「そう。そこは信じて。田丸にも、王子にも、手は出さない」
念を押されて、佳之は両手を開いて上げてみせた。
「そっか…。でも、俺たち、石川くんとは一緒にいられないわ…」
「なんで」
別に誰かと共に行動するつもりなど最初からないのだが、そう言われると原因を追求したくなってしまうのが人間というものだ。
「これ、俺の武器なんだけどさ」
そう言うと朋彦は、ずっと右手に持っていたゲーム機のような機械の画面を見せた。
そこの中心には3つ、星印が存在している。
「探知機なんだ。この首輪が発信する電波を拾って、誰か近くにいれば分かるようになってる。今も、誰かが近付いてくるのが分かって、そっちに向かってみたら石川くんがいたってわけ」
「へえ…」
探知機。良い武器ではないか。
「これを使って俺たちは人を探してる。俺たちが探してるのが違う色かもしれないし…確率からいって、その方がありうるし。その時に石川くんがいるとちょっと心配だなあ、と」
「うん…そうだよな……」
彼らが誰を探しているのかは知らないが、確かにその人物たちが青でなければ自分は銃を向けるだろう。
「じゃ、俺たちはお互い別々に頑張る、っつーことで」
「うん、そういうことでよろしく頼むよ」
顔を見合わせてにやっと笑う。佳之と朋彦のやり取りを見守っていた大輔とも。
「ああ、そうだ。ひとつだけ忠告しとく」
「…何?」
「俺、水谷さんに会ったんだ。あの子も青なんだけど、なんだか生き残ってほしい人が赤だからって躍起になってる。だからもし会ったら気をつけて」
「ああそれ小林くんのことだ…」
大輔がぼそっと呟く。
「あ、やっぱりね。そんな気はしてたんだけど」
想像が確信になった。怜子は見たところ、小林唯磨(男子6番)に相当好意を持っているようだったので。
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