過去ログ - 【モバマスSS】ライラ「順風満帆でございますよー」
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1:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/10/03(木) 20:22:02.80 ID:+vcMT7n+0
それはそれは天気の良い日のことでした

残暑も和らいで、街を通り抜ける風が心地よく感じられる季節です

街中にある公園では下校中に寄り道してきた学生や犬の散歩をする人たちがいました

みな、涼しくなってきた気候のおかげで汗をかくようすがありません

しかし、そんな公園のベンチで一人汗を流して座っている男がいました

「しまった…」

うつむきながら男はつぶやきました。つぶやいたというよりは思考が口からこぼれたと言ったほうが近いかもしれません

そんな口からこぼれた言葉を拾ったかはわかりませんが男に話しかけた女の子がいました

「もしもし、ちょっとよろしいでございますですか?」

「…もしかして、私に言いました?」

「はいです。そのベンチの相席をお願いしたいです」

「はっ?…あ、いや、どうぞどうぞ」

「これはどうもありがとうございますですよー」

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2:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/10/03(木) 21:14:39.98 ID:+vcMT7n+0
男はベンチの端に寄って空いた部分を手で示し、女の子はそれに応えて逆側の端に座りました

「…」

「…」
以下略



3:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/10/03(木) 23:08:11.45 ID:+vcMT7n+0
なんで俺は突然こんなことを訪ねたのだろう…と、男は思いました

しかし、女の子は気分を害した様子も見せる素振りもなく一度頭を下げたあと、ゆったりと前を向いて今度はベンチの前を歩く鳩の数を数え始めました

その様子を見て彼は小さく首振ると、ベンチから立ち上がりました
以下略



4:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/10/03(木) 23:32:04.88 ID:+vcMT7n+0
「あぁ、全部風が持っていってくれそうだもんな」

「はいです。同じ感想を持っていただいて嬉しいでございますですねー」

そう言って微笑む女の子を見た男の中で、なにかティンとくるものを感じました
以下略



5:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/10/03(木) 23:37:34.37 ID:q4/S6K8mo
退屈しない良い文章です。


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