35:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/10/04(金) 13:14:14.87 ID:C20G8sY80
◆
「ただいま戻りましたですよ」
そして僕らはあの安アパートへと戻る。
「プロデューサーの思い出を交換してきましたです」
いつもと変わらぬ水色の瞳で少女は僕の写真へと語りかける。
「皆さんもうプロデューサーは戻ってこないと、薄々気が付いていましたですね」
住むべき家を持たなかった少女は事あるごとに色々なものを僕と交換した。
ボールペン・名刺入れ・飲み残しの缶ジュース・海岸で拾った貝殻・ネクタイ・遊園地のチケット・自宅の合鍵etc。
ライラ 住むべき家を持たなかった少女であり、僕が愛した女性だ。
なぜ忘れてしまったのだろう。彼女はただのアイドルではなかったのに。
ライラ「どうして、待ってくれなかったですか? ママは応援してくれていましたです。
パパだって説得できたかもしれませんでしたね」
婚姻届の妻の欄にはライラの名前が記されている。だが妻の印は押されていない。
社長『ライラはクビだ』
P『そんなのは横暴ですよ。不当解雇にあたります』
社長『今まで多少の事には目をつぶってやったが、それが誤りであったとはっきりした。
ライラに自由を与えた事は、我が人生における最大の誤りであった』
P『そこまでおっしゃるならば、こちらも言わせていただきます。
幾ら貴方が社長と言えども、そんな言葉を口にする権利はありませんよ。
他人を物のように扱うだなんて、幾らなんでも傲慢が過ぎます!』
社長『権利ならば、ある。
父が娘をどの様に扱おうと勝手なはずだ』
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