過去ログ - 勇者「パーティ組んで冒険とか今はしないのかあ」
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636:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/11/12(火) 22:21:57.03 ID:cFLa5SzBO










『一般市民の記憶喪失の件、異端審問局が処理するんだってね。どうして彼ら異端審問官が出てくるの?』

『あなたには関係のないことよ。あなたはこの国のことではなく、あっちのことだけを考えていればいい』

『……そうもいかないんだけど。私の同僚……いや、同胞と言うべきかな。
 ここ最近になって、彼らが次々と正気を失って暴走を起こしている。他にも実験に使われた魔物たちが研究所から抜け出して、街に甚大な被害をもたらしている。
 なんなら私が止めようか? 私なら止められるかもしれない』

『……私だってそうしたい、けど、ダメよ。あなたは知られてはいけない存在。
 それに、勇者様も今回の討伐任務には参加しているから……あなたはなにもしなくていい』

『……世界を平和にするのが陛下の夢だったんだよね? なのにどうして? 
 国の民に危険が迫っている。助けなくていいの?』

『ごめんなさい……ごめんなさい、私が情けない女王だから……』



彼女が縋りつくように私を抱きしめた。自分の肩に顔を埋める彼女は、記憶の中の彼女とどうしてか、一致しない。

こんなに彼女は小さかっただろうか?

彼女の嗚咽を聞いていたら、なぜか私の目頭まで熱くなっていた。頬を伝うものを拭いもせず、ただ私は小さくなった彼女を見つめていた。












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