過去ログ - 高森藍子「離れていたって、届くように」
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◆.FkqD6/oh.
[saga]
2013/10/07(月) 23:04:49.64 ID:wXzZV/Aw0
「気がかりなこと、ですか」
「ええ。気がかりなこと、です」
にこりと笑うちひろさん。この人の笑顔が向けられると、不思議とすべて話してしまいそう。
ふふっ、これ以上は野暮ったいですね、とちひろさんは詮索をやめてくれました。
確かにこれ以上は、ぼろが出てしまいそうでした。
やっぱり、ちひろさんは知っているんでしょうか。
私と、彼とのことを。
あの日、またいつかと誓ってから。
心のなかに浮かぶのは、彼に会いたいという気持ち。
止めどなく流れる清流のように限りなく湧き上がって、なんだか苦しい思いになります。
清流は、いつしか色々なものを削りとって、巻き込んで、濁流に。
嫌なこと、失敗したこと、会えない思いなんかが合わさって、心のなかで洪水を起こします。
もう、何もかも全てが胸の奥に溢れてくるような気持ちを、止められなくて。
「……藍子ちゃん?大丈夫ですか?」
いえ、大丈夫です、それでは行ってきます、と口早にまくし立てて、事務所を出ます。
ちひろさんには、見えちゃったかな。
すっと、溢れた思いを拭きとって、レッスンスタジオへと向かいます。
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